人見知りだからコミュニケーションが苦手と言っていられない

人見知りだからコミュニケーションが苦手と言っていられない

初めましての人と話すのは得意ですか?知らない人とすぐに打ち解けてコミュニケーションをとることはできますか?

私はこれまでに販売店での接客業と営業職を経験してきました。どちらも人と話す機会が多くある職種です。私も多くの初対面の人と話したり交渉したりしました。

それに比べるとライターは、1人でする仕事が多いです。と言っても納期や料金などの交渉は必要ですし、依頼人がいるからこその仕事なので依頼人とのコミュニケーションは欠かせません。

依頼人が依頼内容に関してライターに何を望んでいるのか、相手の考えている事を聞き出し、自分の疑問や考えも伝えなければいけません。

そうなるとコミュニケーションが苦手だからとか言ってはいられません。

苦手だからこそ考えて工夫ができる

苦手だからこそ考えて工夫ができる

営業をしていた時はお客さんに話すための台本を作っていました。お客さんへ私の会社について説明し、セールスするために話す内容を書き出して項目を作り話す順番も決めていました。

その台本によって説明はできましたが、それだけ。説明の途中でお客さんから質問されると次のセリフが飛んでしまい言葉が出なくなるし、説明が終わると何を話していいかわからなくなってしまいました。考えてきたこと以外は何を話していいのかわからなくて、同じ説明を繰り返したこともありました。

もともと付き合いのあるお客さんの所に行った時もそんな感じで、新規の営業の時はもっとひどかったです。

アポなしでの飛び込み営業もやっていましたが、最初の飛び込み営業は今でも鮮明に覚えています。まともに自分の名前を言うこともできないまま断られました。10秒も話せなかったと思います。

その飛び込み営業後すぐに先輩に電話を入れると『もう少し見栄を張って時間が経ってから連絡するとかないのか』と呆れられてしまいました。

アポのない営業は基本断られます。忙しい時にアポもなく見知らぬ人が来たら警戒するのが普通でしょう。自分がお客さん側の立場だったとしたらきっと話を聞かないでしょうし、とりあえず断ると思います。

だから私が飛び込み営業に行った会社の人たちが断るのも当然なのですが、そう考えられるようになったのはしばらく後になってからのことです。最初の頃はとにかく手あたり次第といった感じで飛び込み営業を繰り返していました。

断られ続けてようやく自分が警戒されている、そして「みんな忙しい中で見知らぬ怪しい奴の話を聞こうと思わないのだ」と気がつきました。

そこで、どうしたら話を聞いてもらえるのか?伝えたいことをわかりやすく伝えるにはどうしたらいいのかを考えました。

わかりやすく伝えるためには相手に合わせた伝え方が大事だった!

わかりやすく伝えるためには相手に合わせた伝え方が大事だった!

飛び込み営業を始めた頃は、営業の台本をそのまま使い、誰が相手でも同じ説明をしていました。

お客さんによって興味を持つポイントは違います。例えば今よりも安い費用で作業をしてくれる業者を探しているのか、早い納期で仕事をしてくれる業者を探しているのか。

それなのに「うちの会社は広いスペースがあるので大量の物量を扱う仕事ができます。とその会社に必要ではない説明をしていました。台本の中にお客さんが求めているものがあったとしても、そこにたどり着くまでに時間がかかりすぎてしまえば「もういいよ」と断られてしまいます。

自分の話すことだけを考えて、相手の会社を知らないまま訪問していました。それでは台本を全部話せたとしてもただの押し付けの自己満足です。

そこで、まず話すポイントをまとめて短い時間で伝えられる台本を作り、いかに短い時間でおすすめポイントを伝えられるかを考えました。また、営業先の会社を事前に調べられるだけ調べて相手が何を求めているのかを考え、それに合った提案ができるよう下準備をしていきました。

まずは訪問先の会社が何を求めているか、どんな問題点を抱えているのか。それに合わせて何を売り込んだら取引ができるかを考えました。

コミュニケーションも交渉も相手があってのものです。自分1人では成り立たない。相手が求めているものを考えて、状況などを見て話す内容や伝え方を変えるようになりました。

わかりやすく伝える気づきはライターでも応用できた

わかりやすく伝える気づきはライターでも応用できた

ライターとしての活動の中でもコミュニケーションや交渉の重要性を感じました。クラウドソーシングで仕事を探していた時に、最初の依頼文ではわからなかったことを依頼主とのやり取りで知ることができました。

例えば、掃除や料理に関する便利情報をまとめたサイトに掲載する記事作成の仕事を受けた時のことです。依頼主はそのようなサイトを作るのは初めてでどの程度の情報を載せるのかはっきりした指示はありませんでした。

依頼された記事のテーマは洗濯機について。「使い続けると洗濯槽に洗剤や汚れが溜まってしまい、洗った衣服が綺麗になるどころか菌が付いてしまう。そのために洗濯槽を定期的に洗う必要があり、清掃方法や使用する洗剤について書いてほしい」という内容でした。

依頼主とやり取りをする中で、提示されている項目だけでは記事の内容が曖昧になりそうだったので、もう少し具体的なものにした方がいいのではないかと私から提案してみました。

すると、依頼主から共感してもらえ、自分で清掃する以外に業者に依頼すると何が違うのか、料金はどの程度になるか、などを記事に書き足すことになりました。

その他にも、清掃する頻度についても「臭いが気になりだしたら」などの感覚的なものではなくメーカーが推奨している頻度での清掃に変更を提案しました。その際には、メーカーが出している菌の増え方などのデータを使うなど、最初の依頼内容より具体的な便利情報が充実している記事にすることができました。

まとめ

依頼主が求めているものは依頼文だけではわからない時もあります。依頼主自身もわかっていない場合さえあります。

相手の立場になって考えるのは難しいです。ですが、想像する努力はできるはずです。

営業の時にも話を進めていく中で、それまで依頼主自身も気づいてなかった問題が出てきたり、曖昧だったものが具体的になると、その後が動きやすくなりました。

洗濯機の記事の時にも同様に、メーカーのデーターを参照するなどして、依頼主が求めていた、より具体的な記事になりました。依頼主が見逃していた問題点に気がつければ、書いている記事はよりわかりやすく良いものになるでしょう。

恐らく、最初は話を聞くだけ、こちらが話したいことを話すだけになってしまうかもれしれません。

しかし、それを繰り返しているうちにどう聞くか、どう伝えるかがわかってくるはずです。そうすれば、人見知りでも自分なりのコミュニケーション術が身についてきて、依頼主との信頼関係を築きながら良い仕事ができると思います。

この記事を書いたライター

執筆者

市原昌幸

どんな時でもどんな状況でも楽しんで面白がって生きる事が目標。幅広い分野に挑戦していきたい専業Webライターです。これまでにリサーチしての記事を書く事を中心に活動してきました。ひとつの分野に絞ってと言うよりいろいろなことに挑戦してい...

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