パクリではなく、参考

パクリではなく、参考

コピーコンテンツについては、SEO界隈でもよく問題として上がる話題。Googleとしてもコピーコンテンツはユーザー満足度に寄与しない低品質な記事だという考えを持っているそう。

だが、実際にどこからがパクリに当たるのか、については実は明確な基準はないのです(公表されていないだけかもしれませんが)。

ただ、正直に言えば、情報まとめ系の記事に関してはパクリまではいかないまでも、寄ってしまうのは避けられないと私は思っています。なぜなら、本気で正しい情報をユーザーに伝えようと思えば、自然と似たような記事構成や、出典元になってしまうからです。

ライターの業務として最も多いのは、この情報まとめ系の記事でしょう。そのため、ライター稼業をしている人の中には、パクリに対して不安になったり、極度に恐れている人もいるのではないでしょうか?

個人的には、そこまでパクリを恐れる必要はないと思います。なぜなら、記事内容が似通ってしまったり、出典元が被ってしまうのはユーザーのことを考え、正しい情報を提供しようとした結果だからです。

実際に他の記事でお伝えしていますが、SEO記事を書くときに私は上位表示の記事を参考にして書いています。もちろん、なにも考えずに記事をそのままコピーしたり、言い回しだけを変えるようなことはマナー違反ですし、すぐ気付かれるものなので、やっていません。

ユーザーを第一に考える。

よりよい記事を作りたい。

このユーザビリティファーストと、ちょっとしたライターのエゴがあれば、恐らくパクリ問題はそれほど気にする必要はないと思っています。

コラム系記事やキャッチコピーにはご用心

コラム系記事やキャッチコピーにはご用心

情報まとめ系など、ライターが匿名性を帯びている記事に関しては、上述のようにあまり問題はないと思っています。厄介なのは記名記事までいかずともある程度キャラクター性を持たせたコラム記事などには注意が必要です。

キャラクター性が指定されているのであれば問題ありませんが、ある程度ライターに任されている場合、どうしてもライター個人の主観や経験が反映されます。そして、自分のオリジナルの表現だと思っていたものが、実はどこかで見聞きしていたものであることが意外とあるのです。

人間というのは存外自分勝手な生き物でして、自分が好きでよく読んだ言葉や聞いた言葉をずっと見聞きし使っているうちに、それが自分のオリジナルだと思いこんでしまうもの。特に筆がノッちゃっているときなんかは歯止めが効かなくなってしまいがちです。書いているときはいいですが、書き終わったあとは冷静になってしっかり確認しましょう。

そして、この現象がさらにシビアになるのがキャッチコピーの世界です。

優秀なキャッチコピーは記憶に残りやすく、ふとしたときにその言い回しを使ってしまいがちです。また、短い言葉の中で表現を考えるので、意図していなくても似通ってしまうことが多いです。法的な問題でいえば、キャッチコピーなどの短いフレーズには著作権はありません。しかし、有名なコピーをもじるなどあからさまなものは火種になりやすいので注意が必要です。

著作権の侵害には当たらなくても、オリジナル側からクレームが入ってしまうことはありうる話です。

パクリではなく、守破離を心がけよう

パクリというものは、法的なリスクは少ないですが、人のものをパクってしまうと、ライターとしての信用の低下や、SEOの順位低下、クレーム、炎上などのリスクが考えられます。

しかし、創作する仕事においてはライターに限らず、パクリは切っても切り離せない関係があります。なぜなら、表現の幅を広げるためにも、さまざまなコンテンツを見ることは練習として非常によいものだからです。

だから、多少表現が似ているなど、細かいことは恐れる必要はないと思います。むしろいいと思った表現は積極的に自分に取り込んでいきましょう。

ただし、決してそのまま真似することだけは、自分の成長のためにも、仕事の信用のためにもNG。必ず自分ならどうするか、ということを考え、ひと工夫加えるようにしてください。

取り込んで、一度壊して、自分なりの表現にしていく…この守破離の精神がライターにとっての正しいパクリ道なのではないかと、私などは思うのです。

あ、でも、書き終わった原稿は必ずコピペチェックするようにしましょう。

これは必須です。

この記事を書いたライター

執筆者

じょん

一児の父でアラフォーライター。
Web制作会社にてライターとしてのキャリアを積みながら、副業ライターとして活動中。得意分野はエンタメ系。興味のある分野では作成する文章にも地が出がち。座右の銘は「ライターは文化的雪かき」。鈍く光る職...

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