報酬と仕事内容

報酬と仕事内容

本件のメディアとの出会いは、2024年4月のクラウドソーシングサイトでした。1文字1円で、マンガのあらすじや感想、ネタバレ記事を作成するという内容でした。マンガが好きで感想を書くのが好きな私にとっては内容に没頭して書ける点が大きな魅力でした。

1記事あたりの文字数は3,000文字程度で、クライアントに指定された作品を取り扱います。文字数が多少前後しても、書いた文字数分の金額が1円単位で報酬になるスタイルでした。

執筆にあたり、作品を購入しなくてもよいとのことでしたが、それでは記事の内容に信憑性が生まれません。私は毎度電子書籍を購入し、作品を読んでから執筆していました。強制ではないものの記事を書くごとにお金がかかるのが唯一のネックでしたが、純粋に知らない作品に触れられたのは楽しかったです。

クラウドソーシングサイトでのクライアントとのコミュニケーションはかなりスムーズで、テストライティングの後、ありがたいことに応募翌月の5月から継続採用となりました。

突然の案件終了までの経験

突然の案件終了までの経験

文字数分の支払いが毎月行われるうえ、連絡が円滑で素晴らしい案件でした。しかし、急に雲行きが怪しくなりました。

【暗雲】急な文字数削減の要請

7月の執筆作品をいただいたときのこと。クラウドソーシングサイトでの契約内容が文字単価1円で1記事あたり3,000文字の条件だったにもかかわらず、2,000文字に減らすレギュレーションが送られてきました。

当初の契約内容と異なる文字数の削減要請を受け、私は正直に担当者に交渉しました。具体的には、最初の契約内容と異なるため、今後も継続するのであれば文字単価を1円から1.2円に上げてもらえないかという内容です。

担当者の返事は単価交渉について上役に相談し、8月に返事をするとのことでした。しかし、同時に担当者は、サイトの移行を行っているため、すぐに返事ができないとも伝えてきたのです。それが閉鎖の予兆とは疑いもせず、私は7月の終わりを待っていました。

執筆コラム更新終了決定の連絡

8月になって最初の連絡は、残念ながら新規依頼ではなく、執筆してきたマンガコラム記事ページの削除が決定したことの通知でした。文字単価が上がるどころか、獲得していた継続案件が1つなくなる事態になり、とてもショックを受けた記憶があります。

マンガコラム記事ページの削除は、予告なく突然チャットで伝えられたため、詳細な理由については説明がありませんでした。

あくまでも私の推測ですが、考えられる閉鎖理由は、サイト上から掲載している記事を削除して、採算性を上げるためでしょう。

この案件はマンガの内容をまとめた記事作成でした。掲載先は、恋愛系商品を販売するSEOサイトで、私たちライターが執筆した記事から、マンガ購入サイトへのアフィリエイト収益を見込んでいたようです。

しかし、想定していた収益が上がらなかったためか、マンガコラム記事だけが丸ごと削除されました。サイト自体は、他のコンテンツを残して維持されています。

7月に担当者が言っていたサイトの移行とはこのことだったと考えられ、私が連絡をもらった時点ではマンガコラム記事の削除が決まっていた可能性が高いといえます。

予兆があったとはいえ、楽しく執筆してきたメディアとの契約が消えることは突然でかなり動揺しました。

【教訓】継続案件終了時に役に立ったこと4選

【教訓】継続案件終了時に役に立ったこと4選

予想していなかった執筆コンテンツ終了に直面した際、役に立った自分の行動を以下に4つ紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

契約内容をいつでも振り返れたこと

私は契約内容を振り返るために、提案や営業を行ったときは必ずURLをGoogleスプレッドシートにまとめるようにしています。今回はそれが大変役に立ちました。

本件はクラウドソーシングサイト経由で獲得した案件でしたが、途中で掲載されていた契約条件から逸脱しそうになりました。その際、先方にクラウドソーシングサイトに掲載されていた案件内容と契約後のメッセージURLを提示できたのは心強かったです。

もしこれがコンテンツの掲載終了ではなく、単価を下げたうえでの契約継続だった場合、損をしていた可能性が非常に高いでしょう。契約書がない場合でも過去の案件内容のサイトをいつでも確認できるよう、自分がわかりやすい形でログを取っておくのがおすすめです。

例えば契約書がある場合、契約書が添付されたメールをそのままにせずに、添付ファイルの契約書をきちんと保存しましょう。閲覧するのに探す時間を要するため、自分に合う方法で集約して保存しておきましょう。

請求書データを保存していたこと

請求書データを毎月整理して保存してきたことも、とても有効だったといえます

未払いがないかどうか、請求書未作成がないかどうかを、請求書データと実際の振り込み内容と照らし合わせて確認できる仕組みはとても大切です。

本件では、クライアントが請求書の雛形をGoogleスプレッドシートで提供してくれていました。シート内で複数月の稼働分を振り返ったり、スムーズに請求書を作成できたことは大変ありがたかったです。

請求書送信の証拠を残していたこと

請求書を送ったかどうかの履歴を残すことはとても重要です

本件において、最後の稼働は7月でした。報酬は稼働した月の翌月末に振り込まれていました。しかし、8月末に振り込まれるはずの最後の報酬が、9月になっても入金されませんでした。

それに気づいた私が最初に行ったのは、請求書を提出したかどうかの確認でした。このクライアントへの請求書提出は、指定のメールアドレス宛てに請求書データを添付して送信するスタイルでした。

メールフォルダの送信済みフォルダに該当のメールがあれば送信済み、なければ未送信ということです。未送信ならば指定の日時までに送信を忘れていた私の過失の可能性もありますが、確認したところきちんとファイルを添付してメールを送信していました。

請求書送信の証拠を振り返ることの大切さを肌で感じた経験でした。

チャットルームを消さなかったこと

請求書を送っていたとわかれば、次にすることはクライアントへの連絡です。連絡手段であるチャットルームを残しておいた自分の行動にはかなり救われました

担当者個人宛てとグループチャット宛ての両方に振り込みの確認をお願いする連絡を送ったことで、その日のうちに稼働分が振り込まれました。

余談ですが、クライアントの会社を検索し、会社のWebサイトのお問い合わせフォームも利用しました(役に立ったのかはわかりませんが)。

多くのWebライターはテレワークのため、クライアントの顔を見ずに仕事ができます。しかし、連絡手段がなくなると、いざというときに泣き寝入りするしかなくなるかもしれません。契約が終了したり、関わりがなくなったりしても、連絡手段は残しておいて損はないと思えた貴重な経験でした。

まとめ|日々の自分の行動がトラブルに遭った自分を救う

まとめ|日々の自分の行動がトラブルに逢った自分を救う

執筆コンテンツの更新終了による、予期せぬ継続案件の消失にはうろたえましたが、日々の自分の行動がその後のトラブルを最小限に抑える手助けをしてくれました

契約書や請求書の管理、チャットルームの保持など、日常的な細やかな対応が、予期せぬ事態に直面したときに大いに役立ちます。ライターとして活動する中で、これらの「備え」を怠らずに行うことが、自分を守る最大の防御策となるでしょう。

日々の小さな積み重ねが、将来の自分を守る盾となるのです。臆せずチャレンジして得た経験もこれからの糧にしようと思えた体験でした。

この記事を読んだ人が少しでもライターとしての仕事に前向きになれていたら、嬉しいです。

この記事を書いたライター

執筆者

西原ちあき

和歌山が生んだ野望が多すぎるライター。三度の飯より風呂が好き。ライター活動のメインはSEOに特化した記事執筆です。ライターの仕事に際限はありません。興味や関心がなくなることがないため、いろんな人やジャンルに携わり続けたいと考えてい...

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