クラウドソーシングサイトは詐欺が多い?

クラウドソーシングサイトは詐欺が多い?

正確な割合が不明なため、クラウドソーシングサイトに詐欺が多いかはわかりません。ただし、クラウドソーシングサイトに詐欺案件があるのは事実です。

特に、仕事の件数が多いクラウドソーシングサイトは母数が多いため、詐欺案件も増える傾向にあります。では、具体的にどのような詐欺案件が掲載されているのでしょう。

クラウドソーシングサイトでよく見られる詐欺案件を、3つのパターンに分けて解説します。

クラウドソーシングサイトでよくある詐欺のパターン

クラウドソーシングサイトでよくある詐欺のパターンは、大きく分けて以下の3つです。

  • LINEでの連絡を促され募集文と違う仕事を案内される
  • 無報酬でテストを受けさせる
  • 商品の購入やサービスへの登録だけをさせられる


依頼主の目的と合わせて、それぞれ詐欺案件の内容を解説します。案件の内容と依頼主の目的を知っておくと、クラウドソーシングサイトで詐欺に引っかかりにくくなるでしょう。

LINEでの連絡を促され募集文と違う仕事を案内される

詐欺のひとつとして、クラウドソーシングサイトからLINEでの連絡方法に誘導する案件があります。連絡手段をわざわざLINEに誘導するのは、クラウドソーシングサイトでは公に募集できない仕事を依頼するためです。

LINEで連絡を取ったあとは、有料サービスへの登録や商品の購入などを促されます。そもそも多くのクラウドソーシングサイトでは、外部の連絡手段への切り替えは基本的に違反です。

そのため以下のようなメッセージが届いた場合は、詐欺の可能性を疑いましょう。

「案件の詳細はLINEで伝える」

「まずはLINEのIDを教えて欲しい」

ただし詐欺案件でなくても、ChatworkやSlackなどの外部ツールで連絡を取ることはあります。私の体感的に、Chatworkを利用するクライアントが多い印象です。

安易に「外部の連絡手段=詐欺案件」と決めつけず、連絡手段の種類や外部連絡申請の有無なども考慮して判断しましょう。

無報酬でテストを受けさせる

個人的にかなり多いと感じた詐欺が、無報酬でテストを受けさせる案件です。こういう案件は、無料でライターから記事を搾取することを目的としています。

以下のような募集文でライターを募り、納品された記事の質に関わらず不合格にするのが常套手段です。

「まずは無料でテストを受けてください」

「合格後は文字単価2円です!」

ライター側からは合格になった人の有無がわからないため、詐欺案件か否かの確認ができません。テスト不合格後にも詐欺案件だったと気づかないライターもおり、かなり悪質な詐欺案件と言えます。

商品の購入やサービスへの登録だけをさせられる

商品の購入やサービスへの登録だけをさせられる仕事も、詐欺案件と言えるでしょう。おそらくライターがアフィリエイトサイトから商品の購入やサービスへの登録をすると、クライアントに利益が発生する仕組みです。

「商品の購入後にレビューをしてください」

「サービスを利用した感想を教えてください」

などの文章で募集していることが多い印象です。

中には商品を購入させたあと、代金分の支払いをしない悪質なクライアントもいます。商品の購入やサービスへの登録が必要な案件を受ける際は、注意が必要です。

クラウドソーシングサイトで体験した詐欺案件

クラウドソーシングサイトで体験した詐欺案件

私が実際に体験した詐欺案件として、以下の2つを解説します。

  • 連絡手段をクラウドソーシングサイトからLINEに誘導する
  • 作業後に報酬額が変わる


クラウドソーシングサイトで受注した案件であるため、詐欺を見分ける際の参考になるでしょう。ただし本当に詐欺だったのかは確認のしようがないため、限りなく怪しかった案件として見てください。

連絡手段をクラウドソーシングサイトからLINEに誘導される

仕事の詳細は、以下のような内容でした。

仕事内容 とあるサービスに関するレビューの執筆
報酬 1,000円
納期 約1週間
クライアント情報 ・評価は星5
・悪い評価は見当たらず


クラウドソーシングサイトに登録してから、1週間後くらいに応募した仕事です。応募して数時間後に、クライアントから以下のようなメッセージが届きました。

「応募多数のため、こちらの仕事は枠が埋まってしまいました。別の仕事なら案内できます。希望される場合は、LINEにてご案内いたします。」

仕事の受注方法にLINEを使うことに違和感を覚えた私は、ネットでクラウドソーシングサイトの詐欺案件について調べました。すると、詐欺案件の可能性が極めて高いとわかったのです。

結局LINEでの連絡は断り、クライアントとの連絡は途絶えました。

作業後に報酬額が変わる

仕事の詳細は、以下のような内容でした。

仕事内容 記事の作成(構成作成あり)
報酬 1文字につき1.5円(4,000文字程度)
納期 約1週間
クライアント情報 ・評価は星4.5前後
・数件ほど評価の低いコメントあり


Webライターを始めて半年ほど経ってから応募した案件です。構成から記事を作る仕事で、画像選定やWordPress入稿はなしの予定でした。

しかし、記事を納品した際にWordPress入稿の依頼があり、追加料金なしで入稿業務を引き受けることに。するとすべての作業が終わった時点で、クライアントから以下のようなメッセージがきました。

「記事の品質が期待値に達していないため、文字単価を0.5円とします。また同じく1文字0.5円であれば、継続して記事作成を依頼をしたいです。」

もしかすると、本当に納品した記事の品質が低かったのかもしれません。それでもWordPress入稿まで請け負ったあとに、文字単価の低下を告げられたのはショックでした。

しかし、クライアントが仮払いをする前に作業してしまった私にも落ち度があったため、1文字0.5円の条件を受け入れました。今では良い勉強になったと思っています。

もちろん継続依頼は断りました。納品後に報酬額を変更するクライアントと、長期的な信頼関係を築くのは難しいと考えたためです。

詐欺に引っかからないクラウドソーシングサイトの使い方

クラウドソーシングサイトで詐欺に引っかからないためには、以下の3点を意識しましょう。

  • 募集要項を読み込む
  • 継続依頼の有無をクライアントの評価からチェックする
  • 違和感を覚えた時点で辞退を検討する


通常案件と詐欺案件は似通っている場合が多く、なかなか見分けがつきにくいです。回避ポイントを押さえておくと詐欺案件に引っかかる確率を下げられるため、ぜひ回避ポイントを確認しておきましょう。

募集要項を読み込む

まず大切なのは、募集要項を読み込むことです。募集要項の内容が、明らかに不自然な詐欺案件は少なくありません。

以下のような募集要項になっている際は、応募を再検討しましょう。

  • 誤字脱字だらけ
  • 報酬額や作業内容が明記されていない
  • 日本語がおかしい


特に報酬額や作業内容は重要であるため、応募前にしっかり読み込みましょう。

継続依頼の有無をクライアントの評価からチェックする

募集要項のあとは、クライアントの評価も確認しましょう。実際にクライアントとやり取りをしたワーカーの評価は、詐欺案件を見定める指標になります。

また、継続案件の有無をチェックするのもおすすめです。同じワーカーに何度も依頼しているクライアントは、比較的信頼できます。

詐欺案件の場合、同じワーカーに何度も依頼するケースは少ないでしょう。依頼途中や仕事の後で、案件が詐欺だとワーカーが気づく場合が多いためです。

同じワーカーから何度も評価を受けているか、応募前にクライアントのプロフィールをチェックしましょう。

違和感を覚えた時点で辞退を検討する

仕事内容に違和感を覚えた時点で、辞退を検討することも大切です。詐欺案件では、お金や個人情報をだまし取られる可能性があります。

被害を避けるために、以下のような際には辞退を検討しましょう。

  • 受注後に作業内容がコロコロ変わる
  • 連絡手段としてLINEに誘導される
  • 意思疎通ができない


多くのクラウドソーシングサイトでは、受注した仕事を辞退できます。ただし一度仕事を引き受けた以上、いきなり辞退申請を行うのは良くありません。

詐欺を疑った場合は、まず仕事の辞退についてクライアントに相談しましょう。

クラウドソーシングサイトの詐欺案件は一部だけ!

クラウドソーシングサイトの詐欺案件は一部だけ!

クラウドソーシングサイトにおいて詐欺案件は一部で、他の多くは問題のない通常案件です。しかしまったく知識がなければ、詐欺案件に応募してしまう可能性は高まるでしょう。

詐欺案件に引っかかると、お金や時間の浪費や、個人情報の漏えいにつながります。クラウドソーシングサイトを利用する際は、詐欺案件の特徴を知ったうえで受注する仕事を選びましょう。

この記事を書いたライター

執筆者

桜井はるか

3児を育てるママライターです。読者に寄り添った記事作成を目指しています。「転職」「就活」「育児」ジャンルが得意。趣味はイラスト作成・旅行・読書です。好奇心旺盛で気になったことは調べずにいられません。Webライターを通じてさまざまな...

詳細を見る

タグ