SEOとMEOとは
SEOとMEOは、いずれも検索結果の順位表示を上げるための対策ですが、意味や対策、および目的が異なります。それぞれの違いを知るためにも、まずはSEOとMEOの基礎を理解しておきましょう。
- SEOとは
- MEOとは
SEOとは
SEOとはSearch Engine Optimization（検索エンジン最適化）の略で、自社サイトを検索エンジンで上位表示させる施策です。
検索エンジンに正しく評価されるようユーザーが求めている有益なコンテンツを提供し、Webページを最適化します。
特に重要なのが「有益かつ良質なコンテンツの追加・改善」「ユーザーが迷わずに知りたい情報にたどり着ける導線の構築」です。
MEOとは
MEOとはMap Engine Optimization（マップエンジン最適化）の略で、地図検索エンジンで店舗情報を上位表示させる施策です。
スマートフォンの普及によりGoogleマップを利用した検索が増加したことから、MEOは重要な集客対策のひとつになりました。
MEO対策の目的は、Googleビジネスプロフィールを最適化して、地域名を含む検索クエリの表示結果を上位にすることです。
MEOとローカルSEOの意味や違い
MEOとローカルSEOは、どちらもGoogleマップの検索結果で上位表示させる施策のことを意味しており、両者に違いはありません。
MEOは日本固有の呼称であるのに対し、海外ではローカルSEOという呼称が使われる傾向にあります。ローカルSEOは、地域にフォーカスしたSEO対策であることからその名が付けられました。
SEO対策とMEO対策で検索順位を上げる対象
SEO対策とMEO対策は、どちらも検索順位を上げるための施策ですが、対象が異なります。それぞれの対象を理解すれば、SEOとMEOを、より効果的に使い分けできます。
- SEO対策はWebサイトやWebページを上位表示させる
- MEO対策はGoogleビジネスプロフィールを上位表示させる
SEO対策はWebサイトやWebページを上位表示させる
SEO対策はWebサイトやWebページでの上位表示が目的で、対象となるのは自社サイトおよびコンテンツです。
上位表示させるために、上質なコンテンツを登録・更新したり、キーワード設定およびサイト設計といった施策を講じます。
ただし、キーワードを無理やり詰め込んだり、リンクを大量に獲得したりする安易な方法では評価が下がる可能性があります。大切なのはユーザーに有益な情報を提供することと、検索エンジンを正しく認識できる状態にすることです。
MEO対策はGoogleビジネスプロフィールを上位表示させる
MEO対策の対象は、Googleビジネスプロフィールです。GoogleビジネスプロフィールとはGoogleマップおよびローカルパックに表示させる店舗情報の管理ツールで、Googleアカウントがあれば無料で利用できます。
Googleビジネスプロフィールに登録した情報は、Googleマップやローカルパックにそのまま表示されます。そのため、最新情報を登録したり、口コミへ返信したりする施策を実施して上位表示を目指します。
SEO対策とMEO対策の対象地域
SEO対策とMEO対策では、対象地域も大きく異なります。SEO対策では対象地域を問わないのに対し、MEO対策は、地域性に特化していることを理解しておきましょう。
- SEO対策は基本的に地域・エリアを問わない
- MEO対策は特定の地域・エリアが対象
SEO対策は基本的に地域・エリアを問わない
前述したとおり、SEO対策では特定の地域やエリアをターゲットにすることはありません。SEO対策の目的は、検索したユーザーが求めている最適な情報を提供して、検索結果の順位を上げることです。
検索エンジンを利用するすべてのユーザーが対象になるため、対象地域は考慮されません。言い換えると、日本全国を対象としたキーワード検索で上位表示を狙うことがSEO対策の目的なのです。
ただし、「地域＋サービス」で検索するなど、ユーザーの意図によって対象エリアが限定される場合もあります。
MEO対策は特定の地域・エリアが対象
MEO対策はGoogleマップの検索で上位表示されることが目的のため、ユーザーが検索したときの現在地が対象となります。
施策範囲は店舗ビジネスの商圏内に限定され、ターゲットも実際に足を運べるユーザーのみです。渋谷に店舗があるカフェが「原宿 喫茶店」というキーワードでMEO対策を実施しても上位表示されません。
検索したユーザーが現在いる場所に見合った最適な情報を地図検索結果に表示できるよう、対策となる地域を考慮しながら店舗情報や企業情報を改善することが大切です。
SEO対策とMEO対策で情報が掲載される箇所
SEOとMEOは、ユーザーがキーワードを入力して検索するところまでは同じですが、検索結果が表示される場所も異なります。SEO対策とMEO対策では、それぞれの情報の掲載場所を把握しておきましょう。
- SEO対策はGoogleなどの検索結果
- MEO対策はGoogleマップなどの地図検索結果
SEO対策はGoogleなどの検索結果
SEO対策は、Googleの検索結果にサイトを上位表示させる目的の施策です。検索対象となるサイトのリンクは、検索結果の自然検索部分に表示されます。
Googleの場合は一番上に有料の広告が、その次にローカルパックが表示されます。その次に表示されるのが自然検索結果です。Googleでは、自然検索結果の1ページ目に8～10のWebサイトが表示されているので、SEO対策ではこの1ページ目に掲載されるような施策を行います。
MEO対策はGoogleマップなどの地図検索結果
MEO対策で表示されるのは、Googleマップをはじめとした、「地図検索部分」と呼ばれる地図検索エンジンの検索結果です。地図検索結果に店舗や企業の情報、ホームページなどWebサイトへのリンクが表示されます。
検索結果の上位3位以内に入れば「ローカルパック」として、Googleの検索結果にも表示されます。つまり、MEO対策で検索結果上位を獲得できれば、SEOよりも露出の機会が増える可能性がある、というわけです。
SEO対策とMEO対策の方法
SEO対策とMEO対策には、大きく分けて内部対策と外部対策の2つの対策がありますが、方法や施策内容が大きく異なります。それぞれの具体的な内容について解説しましょう。
- SEO対策の方法や施策内容
- MEO対策の方法や施策内容
SEO対策の方法や施策内容
SEO対策の主な施策は、ユーザーの検索意図を満たすコンテンツを制作してWebサイト全体の品質を向上させることです。具体的な施策内容は以下のとおりです。
◼︎内部施策
- ユーザーのニーズに応じたコンテンツの作成
- 通信速度を改善し、Webページの読み込み時間を短縮
- 見出しの最適化
- タイトルタグおよびディスクリプションタグの設定
- リンク構造・サイト構造の最適化
- htmlタグの最適化
- スマホでも閲覧できるように設定
- ユーザビリティの向上
- ページのクロール・インデックス化
◼︎外部施策
- 質の高い外部リンクの獲得
- SNS上でのメンションの増加
内部施策でコンテンツの価値を高め、外部評価を獲得して検索順位を上げるのが、SEO対策の方法です。
MEO対策の方法や施策内容
MEO対策では、おもにGoogleビジネスプロフィールのツール内情報を充実させる、口コミの管理運用を行うといった施策を実施します。具体的には以下のような内容です。
◼︎内部施策
- Googleビジネスプロフィールに情報を登録・内容の充実化
- キャンペーンなどの情報を定期的に投稿
- 店舗名（Name）、住所（Address）、電話番号（Phone）のNAP情報の充実化
- 写真・動画の投稿
- 口コミへの返信
- Webサイトの構造化
◼︎外部施策
- 口コミやサイテーションの獲得
- さまざまなWebサイトに情報を掲載
- 掲載URLの情報整備
- 自社サイトにサービスページ作成
- 掲載サイトの被リンクを増加
MEO対策では、最新の情報を正しく登録して定期的に更新し、Web上の情報を統一することで、検索順位向上を狙います。
SEO対策とMEO対策の難易度
ここからは、SEO対策とMEO対策の難易度について解説します。SEO対策よりもMEO対策の方が難易度は低く、比較的取り組みやすいでしょう。その理由についてもわかりやすくまとめました。
- SEO対策は全てのWebサイトや店舗の情報が競合対象
- MEO対策は特定地域の店舗や企業の情報が競合対象
SEO対策は全てのWebサイトや店舗の情報が競合対象
SEO対策では、Googleに表示されるWebサイトや店舗の情報すべてが競合対象です。上位表示を狙うライバルが非常に多いため、上位表示の難易度も高くなってしまいます。
またSEO対策は、高品質なWebサイトである、という評価をGoogleが下さないと上位表示されません。高品質なサイトを作成するには、SEOに関する正しい知識を有する必要があります。そのため、初心者がSEO対策を行い、サイトを上位表示させるのは難しいでしょう。
MEO対策は特定地域の店舗や企業の情報が競合対象
MEO対策は地域が限定されるため、競合対象は特定地域の店舗や企業のみに絞られます。また、キーワードの設定や情報更新も、SEO対策ほど難しくはありません。Googleビジネスプロフィールの仕組みさえ正しく理解していれば、ある程度の効果は期待できるでしょう。
しかし、競合が多い地域で上位表示を狙う場合は、難易度がSEO対策と同等かそれ以上になるケースもあります。店舗を構えるエリアの競合をリサーチしたうえで、SEO対策とMEO対策どちらが有効かを判断しましょう。
SEO対策とMEO対策のメリット・デメリット
SEO対策やMEO対策を実施する前に、メリットやデメリットについて理解しておきましょう。それぞれについてわかりやすく表にまとめていますので、参考にしてください。
- SEO対策のメリット・デメリット
- MEO対策のメリット・デメリット
SEO対策のメリット・デメリット
SEO対策のメリット・デメリットは以下のとおりです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
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MEO対策のメリット・デメリット
続いて、MEO対策のメリットおよびデメリットを紹介します。
| メリット | デメリット |
|---|---|
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SEO対策とMEO対策の費用相場
SEO対策およびMEO対策を業者に依頼する際の費用は、サービス内容や業者の規模、求める成果などによって異なります。ここでは、主なSEO対策およびMEO対策の費用相場を紹介します。
- SEO対策業者に依頼する場合のプラン別費用相場
- MEO対策業者に依頼する場合のプラン別費用相場
SEO対策業者に依頼する場合のプラン別費用相場
SEO対策業者による主なサービスプランと費用相場は以下のとおりです。
| プラン・施策内容 | 費用相場 |
|---|---|
◼︎SEO総合コンサルティング SEOに適したコンテンツの企画および作成の指導など | 10万〜100万円以上/月 |
◼︎SEOサイト設計コンサルティング 検索エンジンに優れたサイト構造の構築など | 10万〜50万円 |
◼︎コンテンツSEO特化型サービス SEO効果の高いキーワードの調査など | 10万〜50万円/月 |
◼︎内部SEO最適化 タイトルやディスクリプションの最適化など | 10万〜100万円/プロジェクト 10万〜30万円/月 |
◼︎外部SEO対策 外部リンクの獲得、ソーシャルメディア活用など | 1万〜15万円/月 |
MEO対策業者に依頼する場合のプラン別費用相場
MEO対策業者の料金形態は、月々の料金が決まっている「固定型」と、検索結果で上位表示されると料金が発生する「成果報酬型」に分かれます。費用相場は固定型で3万〜5万円/月、成果報酬型で1,200〜1,500円/日です。
主なサービスの費用相場の内訳は、以下のとおりです。
| プラン・施策内容 | 費用相場 |
|---|---|
◼︎Googleビジネス情報の最適化 プロフィール作成など | 3万～10万円 |
◼︎検索キーワードの調査・設定 キーワード分析、競合調査など | 2万～5万円 |
◼︎順位測定ツール導入とレポート提供 定期的な順位計測、改善提案など | 1万～3万円/月 |
◼︎写真撮影・ビジュアル最適化 店舗およびサービスの画像提供 | 3万～6万円 |
SEO対策とMEO対策はどちらから行うべき？
SEO対策とMEO対策、どちらを優先するべきかは業種や現在の状況によって異なるため、それぞれの対策のポイントを押さえておくことが大切です。ここからは、それぞれの施策が必要なケースについて解説します。
- 実店舗があるならMEO対策から行う
- SEO対策とMEO対策を並行して行うことがおすすめ
実店舗があるならMEO対策から行う
小売店をはじめ服飾店や美容院や飲食店など、実店舗のある業種の場合、MEO対策から行う方が効果的です。店舗が上位表示されることで地元の人たちに対する認知度や、その地域周辺でお店を探しているターゲットへの訴求力が高まります。
また、MEO対策に成功すれば比較的早期に施策の効果が出るため、早い段階で集客効果を実感できる、というメリットもあります。MEO対策を実施して1ヶ月程度で効果が出た、というケースも少なくありません。
SEO対策とMEO対策を並行して行うことがおすすめ
即効性のあるMEO対策と着実な成果が見込めるSEO対策を同時に実施すれば、確実な効果を挙げられるでしょう。
SEO対策で検索エンジンに上位表示されたら、ニーズのあるユーザーにアプローチできます。また、自社コンテンツで有益な情報を提供すれば、見込み客となるユーザーとの信頼関係が構築できるでしょう。
ただし、SEO対策は効果が実感できるまで時間がかかります。そこでMEO対策も実施してGoogleマップで上位表示されたら、短期間でエリア周辺のユーザーに直接的にアピールできます。
MEO対策の必要性や手順を解説
実店舗を持つビジネスにいまやMEO対策は必要不可欠です。ここからは、MEO対策の必要性を解説するとともに、MEO対策を実施するための手順を詳しく紹介しましょう。
- 店舗を訪れるユーザーの約50%がGoogleマップを利用
- Googleマップで検索される主なキーワード
- MEO対策の手順
店舗を訪れるユーザーの約50%がGoogleマップを利用
Googleの調査によると、スマホユーザーのおよそ50%は、お店を探すときにスマホでGoogleマップを利用していることがわかりました。また、ユーザーがGoogleマップで検索した場合、1日以内に実際に店舗を訪れる傾向にあることも判明しています。
この結果がしめすように、Googleビジネスプロフィールは来訪率が非常に高い媒体です。MEO対策を行うことでユーザーは店舗情報を獲得しやすくなるため、実際の来店や利用につながるでしょう。
Googleマップで検索される主なキーワード
Googleマップで検索される主なキーワードは、「特定の地名＋業種」です。具体的には「渋谷 美容院」「新宿 居酒屋」などです。基本的に特定の地名と業種で検索するのは、その地域で実際に店舗を利用したいと考えているユーザーです。
自店がGoogleマップで上位表示されれば、ユーザーに店舗の存在を周知できます。自店の情報を多くのGoogleマップユーザーに認知してもらえれば、来店の可能性も高くなるでしょう。
MEO対策の手順
ここからはMEO対策を始める手順をわかりやすく解説します。これからMEO対策をスタートさせたい、と考えている方は、まずはこの項の手順どおりに実施してみると良いでしょう。
- Googleビジネスプロフィールに登録
- 本人確認手続き・基本情報の登録
- MEO対策で上位表示させたいキーワードを選定
- 写真や商品などの情報を追加（定期的に更新する）
- 自社ホームページとGoogleビジネスプロフィールを紐付ける
- 口コミに返信して顧客との信頼関係を築く
1. Googleビジネスプロフィールに登録
まずはGoogleビジネスプロフィールに登録しましょう。Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップおよび検索結果に店舗の情報を表示させる無料サービスです。
Googleビジネスプロフィールにアクセスして、必要事項を入力します。登録することで、店舗の情報がGoogle検索およびGoogleマップで表示されるほか、地域検索の一部にリストアップされます。
2. 本人確認手続き・基本情報の登録
続いて本人確認の手続きを行いましょう。GoogleからメールやSMS、ハガキなどで確認コードが送信されるので、指示通りに入力すれば手続きは終了です。
本人確認が終わればGoogleビジネスプロフィールを管理できるようになるので、店舗名や住所、営業時間などが登録できます。ユーザーの信頼を得るためにも、基本情報は正確に登録しましょう。
3. MEO対策で上位表示させたいキーワードを選定
次にMEO対策で上位表示させたいキーワードを選定します。ポイントは地域名や業種、サービス内容などを含むキーワードを選ぶことです。キーワードは店舗やサービスを表します。なるべく具体的なキーワードにすれば、検索結果に表示されやすくなるでしょう。
キーワードは店舗に合っているか、ニーズはあるか、競合は少ないかなどを検討して選定するのがおすすめです。
4. 写真や商品などの情報を追加（定期的に更新する）
店舗のアカウントに写真や商品などの情報を追加します。写真は店内の雰囲気や提供するサービスなど、お店の魅力や特徴がわかるものをピックアップしましょう。写真は少なくとも10枚以上は用意してください。
また、プロフィール編集から「商品」をクリックし、各商品やサービスのカテゴリや価格、説明などを追加しましょう。写真や商品情報は定期的に更新し、常に最新の情報を提供することが重要です。
5. 自社ホームページとGoogleビジネスプロフィールを紐付ける
店舗のホームページとGoogleビジネスプロフィールを紐付けて、Googleビジネスプロフィールへのアクセス増加を目指します。
紐付ける方法は、二通りあります。ひとつがGoogleビジネスプロフィールに店舗URLを記載する方法、もうひとつが店舗HPにGoogleマップの共有リンクおよびGoogleビジネスプロフィールの地図情報を掲載する方法です。
6. 口コミに返信して顧客との信頼関係を築く
口コミは直接的な評価につながります。来店してくれたユーザーに積極的に口コミを投稿してもらえるよう、戦略を練っておきましょう。
また、投稿された口コミには可能な限り返信することが大切です。すべての口コミに目を配り、一つひとつの口コミに真摯に対応することで、顧客との信頼関係が生まれます。高評価の口コミだけでなく、低評価の口コミにも感謝の気持ちと改善策を示しましょう。
SEOとMEOの違いをおさらい
SEOとMEOは、どちらも検索結果の順位を上げるための施策ですが、対象や目的が異なります。
長期的かつ安定的な集客を期待したい場合はSEO対策が、店舗への集客を期待したい場合はMEO対策が有効です。
また、SEO対策とMEO対策を併用することで、ユーザーのニーズに適した情報を提供できるでしょう。
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オウンドメディアの記事制作では、以下のように多岐にわたるポイントを把握する必要があります。
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この記事を書いたライター
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