大人はいくつもの顔を持つ!

月・火・金はパート、帰宅すれば家事。パートや家事の合間を縫ってライターの仕事として取材に行き、パソコンに向かい、原稿を執筆する。取材や執筆が終わればまた家事が待っている。体力的にも精神的にもギリギリで、まるで綱渡りのような毎日です。それだけで、もう正直手一杯……。
そして、仕事と家事から離れたら、自分の時間……といきたいところですが、プライベートの時間はわずか。気がついたら、夜の12時を過ぎ「もう寝る時間だし!」とアタマを抱える日々。
私と同じことを思っている兼業ライターさんは、どれだけいらっしゃるのでしょうか。
そして、私は細々と音楽活動をしており、毎年1月にお世話になっているBARでバースデイライブを開催しています。このライブの準備も、秋口から1月にかけてあるのです。
世の中のお役に立てることは立派なこと。でも、抱えすぎはよくないと思うのです。私、そろそろ何かを手放してもいいのではないだろうか?
プライベートを返上して働く選択も、どちらかのパートを辞める選択もあったと思います。
そして悩んだ挙句、2024年12月と2025年1月は取材執筆の仕事を2か月間休業したのです。
これが良かったのかは、私もわかりません。私自身も、未だに模索中だからです。
手放したくなかった“歌うこと”

高校生の時から、唯一手放していない趣味。それは歌うことです。
高校の文化祭で、ステージに立って以来、あの高揚感が未だ忘れられず30年以上経ちました。歌うことしかり、ヴォイストレーニングに通ったり、ライブで出会った音楽仲間と交流を深めたりすることが私の生きがいです。
プライベートも大事にしたいです。それによって、仕事もがんばれます。
そんな私が、ある時SNSに「ライブをしてきました!この日、実は誕生日でした」と投稿を更新しました。すると、その投稿を見てくれたあるBARのママさんが「じゃあ!来年はウチでライブをやってよ!」と申し出てくれて、それから毎年1回歌わせていただいています。
歌の選曲や練習、衣装を考えるのは楽しいけど、そればかりを考えているわけにはいきません。バンドを持っていない私は、3か月以上前から演奏できる人を探したり、曲の譜面を用意して共有したりする必要があります。集客もしなければなりません。「先頭立って仕切るのは苦手〜!」とか言っていられないのです。
今年も15名で満席になるお店は満員御礼。MCで私が意味不明なことを言って笑いが起きたり、歌詞が飛んでヒヤッとしたけど、お客様や共演者のみなさんに暖かく見守られて、今年もなんとかやり切りました。
ライブが終わると、やはり歌を歌うことはもう少し続けていきたいと思えてきます。年齢に抗って、前回よりがんばって良いライブにしたいです。
私なりのワークライフバランスを充実させていきたいがゆえの判断、途中で立ち止まることは必要でした。
働く選択肢をどう組み合わせるか

歌は、手放したくなかった大切な趣味。でも、それを続けるためには生活のバランスも大事です。
2024年の年末は、パートとライターの仕事を掛け持ちしながら趣味も大事にできるような働き方が見つけられず、結果として趣味を優先してライターを休業しましたが、今も模索を続けています。
最初にお伝えした通り、私は2つのパート先で働く兼業ライターです。
現状は下記の通り。
- 倉庫のパート(週2回)
朝から晩まで、肉体労働で体力が疲弊します。 さらに、毎日のように追加勤務を求めるLINEが送られてきます。10月から年末にかけては、シフトを追加して働いている日もありました。
- 学習塾のパート(週1〜3回)
午後から出勤して事務をしています。2024年12月まで講師の仕事も少ししていました。 体力の消耗が少ない一方で、シフトに関するご相談をしてもなかなか返信がないため、精神的に疲弊します。 - ライターの仕事
地域ライターをメインに店舗等を取材して執筆をしていますが、年末年始は特に店舗が忙しく、取材を断られることもあります。場合によっては、クライアントに納期が遅れる連絡をすることがあります。快く承諾していただけるのですが、兼業ライターの自分には時間的な余裕はありません。
ライブ最終リハーサル当日などに執筆をしていた年もあったので、それだけは避けたいと思っていました。
また、今後に向けて新規獲得のための営業もしたいのですが、そのための時間が取れず、ライティングの仕事が増えない現状もあります。仕事を増やしたいのに、悩みは尽きません。
ライター業を休んで後悔。でも気づいたこと

悩んだ挙句、クライアントに頭を下げてライター業を2か月休むことにしたのは、ある時、納期の確認をしながら頭を抱えてしまったから。
「こんな状態で、年末年始を本当に乗り切れるのか?無理かも。執筆できない気がする……」何よりも“お豆腐メンタル”をこれ以上すり減らしたくありません。私には心の余裕が必要でした。
パートをひとつ減らせばいいことはわかっているのですが、ライターとしての収入がなかなか増えません。パートの仕事を減らして、もう少し時間に余裕ができたら、ライターの営業をしたり、オンラインや本を読んで勉強することに時間を割けるのではないか?
日々ぐるぐると頭の中で考えだけが巡ります。
収入が安定しないライター業、ライターの収入がもう少し増えないとパートを辞められないという思いがありました。
それと同時に、スケジュールや行き先を考えて取材に行き、執筆をする地域ライターの仕事を続けることに迷いがあったのも事実です。他のジャンルにも挑戦したいなと。
でも、ライター業を休んだものの多忙な日常は多忙の日常のままでした。矛盾してますよね。 そして、何より自分自身で成長を止めたことへの焦りがありました。
渋々決めたものの、かなり後悔したのはいうまでもありません。何か他に解決策があったのではないかなと思います。そして、反省だけではなく、実際休んでみて気づいたこともあります。それは、「これからも、地域ライターとして仕事は続けていきたいな」ということでした。
最後に
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
ライブが終わったら、クライアントにすぐ連絡を入れていそいそ取材に向かいました。現在は、すべてが今まで通りで、なにか変化を起こせないか様子を見ているところです。
まもなく今年も折り返し、また秋から忙しくなる前に日常生活を整えていきたいと思います。ただし、次の機会があるなら、別の方法をとりますね。 もうライターの仕事を休みたくありません。
そんな私が、今回思ったことは「途中で立ち止まってもいいじゃない!」ということ。
長い人生、そういう時もあると思います。
実際休んでみて反省や後悔は多々ありましたが、「地域ライターはこれからも続けたい」ことに気づいたことが救いでした。これからも誠意を持って仕事に取り組んでいきます。
人生迷走することもあるかも知れませんが、この記事がどなたかの変化のきっかけになれば幸いです。
この記事を書いたライター

KYOKO
JAZZを歌い、朗読もする主婦ライター。製版会社、PCショップ、エアコン修理のコールセンター、民間学童などで勤務経験あり。現在は、某倉庫と某学習塾で働きながらライティングをしています。主に地方創生に関する記事を執筆していますが、Moji...