秋に使いがちな定番ワード例
秋の記事を書くと、つい「食欲の秋」や「紅葉」「秋晴れ」といったおなじみのワードに頼りがちですよね。ここでは、秋に使われがちな定番ワードを紹介していきます。
- ○○の秋(食欲・読書・芸術・スポーツ)などの季節を直接あらわす表現
最後に「秋」をつけてしまえば季節感が出るので多用しがちです。
- 「ほっこり」「ほかほか」などの温かさをあらわす表現
「あたたまる」イメージやぬくもりを感じている情緒を連想させる言葉で、秋から冬にかけてよく見られます。
- 「秋風が心地よい」「朝晩は涼しい」などの気候変化をあらわす表現
秋への季節の移り変わりを描写する、頻出のフレーズです。
- 「日が短くなってきた」「秋の夜長」などの時間の経過をあらわす表現
一日の長さの変化を通して生活や気分の変化を表現する時にもよく使われる表現です。
- 「さつまいもが旬の季節」「栗のスイーツが増えた」などの旬の食べ物であらわす表現
旬の食べ物を使うことで季節感をわかりやすく伝えられるため、よく使われます。
定番フレーズはつい使いたくなる便利さがありますよね。でも便利だからこそ、ほかの記事と同じになりがちで悩むところです。せっかく書くなら読者にちょっと新鮮さも届けたい…。
そんなときは、定番の表現に少しひねりを加えたり、自分らしい言葉を探したりと、少しの工夫で秋らしさを表現してみましょう。
定番ワードのマンネリ回避術
どの記事も同じような秋を表現する定番の言葉でおもしろみがない…そう感じたら、少し言い方を変えたり、視点を変えてみるとマンネリが回避でき文章に新鮮さが生まれます。
- 同じ言葉でも言い換えて表現を深めてみる
- 季節を五感でで表現してみる
- 食べ物を色で描写してみる
①同じ言葉でも言い換えて表現を深めてみる
「ほっこり」→気持ちが和む・温かくて安心する
「秋風が心地よい」→涼風が心地よい・爽秋の風が心地よい
「秋の夜長」→心地よい肌寒さの夜・本を1冊読み切るのにちょうどいい夜
言葉を少し言い換えるだけでも、表現に奥行きがでて読者に与える印象が変わります。
②季節を五感でで表現してみる
「ほかほか」→肌寒さをやわらげてくれる温もり
「朝晩は涼しい」→布団の中が温かくて心地よい
温度や感触など、体で感じる要素を言葉にすると、秋らしさが自然に伝わります。
③食べ物を色で描写してみる
「さつまいも」→温かみのある黄金色のさつまいも・焼き色のついた茶褐色のさつまいも
「栗」→秋の陽射しに柔らかく輝く茶色の皮と淡い黄色の栗・落ち葉と同じ色合いの栗
秋らしい色で描写してみると、読者の目に浮かぶような表現になります。
定番ワードも、ちょっと言い方を変えたり色や温度感を足すだけで、ぐっと新鮮になります。日常の小さな気づきを文章にのせて、自分らしい秋の表現を楽しんでみてくださいね。
表現の幅を広げるには?
五感や比喩、季語を意識するだけで表現がぐっと豊かになります。ここでは、表現の幅を広げる方法をお伝えします。
- 季語や俳句の季語を参考にする
- 五感で捉えたものを表現する
- 比喩表現や擬人化表現もおすすめ
季語や俳句の季語を参考にする
俳句や短歌には、季節感を表すために季語がよく使われます。秋を描く際にも参考になる表現が多く、文章に季節の彩りを加えるヒントになります。
秋の季語は初秋・仲秋・晩秋に分けられ、初秋は9月頃、仲秋は10月頃、晩秋は11月頃が目安です。執筆や公開時期に合わせて使い分けると、秋の違いを表現できて、文章の幅も広がります。難しくてマニアックな季語は、Webライティングではあまり使われない分、うまく取り入れると文章の差別化にもつながるかもしれません。
しかし、そのまま季語を使うと読者に「なにこの言葉?」と思われてしまうこともあります。そんなときは、言い換えてわかりやすく、親しみやすい表現に変えるのがおすすめです。
例えば、
・9月なら「白露(はくろ)」を言い換えて「秋の始まりである朝露が見られるようになりました」と表現する。
・11月なら「枯野(かれの)」を言い換えて「近所の公園が静かな風が吹く冬支度を始めています」と表現する。
このように季語をわかりやすい言葉で表現するだけでも、季節感がぐっと伝わります。有名な季語や季節の漢字をそのまま使っても秋らしさは十分伝わりますが、マニアックな季語をわかりやすく表現すると、他の記事とは違った個性的な秋の文章が作れます。
季語は検索すれば意味と一緒にすぐ確認できるので、ぜひ積極的に活用してみてください。
五感で捉えたものを表現する
なんとなく「あぁ、秋だなぁ…」と感じる瞬間は、日常生活の中で意外と多くあります。
朝の空気がひんやりして手や顔に触れる感覚や、落ち葉を踏むパリパリとした音、鈴虫やヒグラシの鳴き声など、五感が秋を伝えてくれるのです。こうした”なんとなく”を、自分の言葉で具体的に表現できるようになると、文章に季節感が生まれ、他の記事との差別化にもつながります。
例えば「手を洗う水がひんやりしてきた」と書くだけで、読者には「夏が終わった」「秋や冬が近づいている」と、自然に伝わります。
視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚と、自分の五感をフルに意識して表現することで、文章に豊かな色彩や温度感が加わり、表現の幅もぐっと広がります。日常の些細な変化にも目を向けて、五感で感じた秋をぜひ文章に落とし込んでみてください。
比喩表現や擬人化表現もおすすめ
秋を感じるものを比喩や擬人化で表現するのは、ライター自身も書くのが楽しく、読者の想像力も刺激される方法です。
「満月が静かに見守る」「燃えるような紅葉」といった表現は定番ですが、五感や季語と組み合わせると、より立体的で印象的な文章になります。
たとえば、ヒグラシの声を「夕暮れの空に小さな鈴が揺れるよう」と描いたり、落ち葉を「風と踊る葉っぱたち」と表現したりするだけでも、情景がぐっと生き生きとしてきます。感性は人それぞれなので、同じ秋の景色でも、ライターや読者によって受け取る印象はまったく違います。
こうした比喩や擬人化を取り入れることで、文章に個性が生まれ、他の記事とは違った「秋の表現」が作れるのです。
定番表現は悪くない!でも遊び心もあるともっと楽しい
秋の定番表現は、読者にとっても安心感があり、決して悪いことではありません。でも少し視点を変えたり、遊び心を加えたりすると、文章を書くのがぐっと楽しくなります。落ち葉や朝露、ヒグラシの声など、秋ならではの自然や五感の描写を取り入れると、秋を新鮮に表現することができます。
新しい秋の表現を生み出すことは、言葉で遊びながら季節を楽しむこと。ライターならではの秋の楽しみ方だと、私は思っています。
この記事を書いたライター
なみ
3児のママライターです!毎日賑やかな育児の傍ら、Webライターとして活動しています。趣味はお菓子作り、ゲーム、読書。作ったお菓子は家族や友人にも好評です。また、日々の息抜きでプレイしているゲームの魅力を伝えるブログも運営中。常に新...

