パーソナルトレーニングの集客のために寄稿先を探していたのが初仕事に

ライターとしての初めての仕事は私がお金を払って記事を書くつもりでした。
当時はフリーランスのパーソナルトレーナーになって二年になるくらい。特に集客に悩んでいた時期でブログもSNSも試行錯誤はしていましたが十分な集客はできていませんでした。
そんなときに集客のアイディアとして多くの方に読んでいただけるメディアに寄稿したら、認知度向上と集客につながるのでは?と考えました。
そこで、私のパーソナルトレーニングの主な顧客層である40代以上の女性に読まれるようなWebメディアをGoogle検索で探して見つけたところ、専門家ライターの募集があったので応募しました。早速、編集部にメールを送り電話ミーティングをした後に採用が決まりました。
電話ミーティングで驚いたのが一本執筆する毎に報酬をいただけるということ。その時は完全に無報酬でもいいと思っていたし、何だったら私から掲載料を払うつもりの勢いでした(笑)。
実際に書いてみたらメチャクチャ楽しかった

ブログで長文慣れしていたから不安感はなかった
率直に言って初めて請けた仕事で不安感はほとんどありませんでした。
普段からブログをかなりのボリュームで書いていたのもあり、文章には慣れていたのが大きかったと思います。自分の記事では2,000〜3,000文字程度は執筆していましたし、その感覚で書けるならさほど心配はないかなと考えておりました。
知識的には自信がありましたし、得意分野について詳しく解説したいという気持ちが強かったので「ま、大丈夫っしょ!」くらいの気持ちでいたのが正直なところです。今考えると本当に楽天的…。今の方が新しいクライアント様と取引が始まるときは圧倒的に不安があります。
何も知らないって怖いですね…(笑)。
自分の専門性を文章にすることはとても楽しい
実際に執筆してみてメチャクチャ楽しかったです。
自分の好きなことでかつ専門性が高いことは書けることが山ほどあります。それを思いつくままに文章にしていました。内容は図解も沢山入れて、動画も撮影・編集してメチャクチャ気合いを入れました。それが形になっていくことがとても楽しかったですね。
詳しく解説したことで編集部の方にもとても喜んでいただけたり、SNS上で動画がちょっとバズって記事へ多数のアクセスが集まったりしました。
しかも、それに報酬がついてくるし認知度も上がる。この仕事は最高では…!?というのが初仕事の感想でした。
自分の専門性を文章にすることは良いことしかない

初めての仕事としての執筆を終えた私の感想は、自分の専門性を文章にすることは良いことしかないということ。
自分自身が今まで一生懸命学び、築き上げてきたものを文章化することで多くの読者にも編集部の方々にも喜んでもらえる他、パーソナルトレーナーとしての能力の向上や仕事の幅にも広がりが出ます。
文章にすることでパーソナルトレーナーとしての能力が磨かれた
ライティングの仕事をすることでパーソナルトレーナーとしての能力がより磨かれたと感じました。
磨かれた部分は2つ。トレーナー関連のトピックの考察が深まったことと伝える能力が高まったことです。
1つ目はトレーナー関連のトピックに対しての知見が深まったこと。
記事執筆は誰かに「何か」を伝える作業です。
「何か」を書くときは「何か」を「明確」にしなければ書けません。ですから、執筆のために「何か」を明確にする作業をしますが、その中で「何か」に対して考察が曖昧な部分を発見することがよくあります。考察が甘い部分をさらに考察することでトレーナーに関連するトピックについての知見が深まりました。
2つ目はパーソナルトレーナーのクライアントに伝える能力が高まったこと。
記事を執筆するためには、自分の考えを読者にとってわかりやすく表現する必要があります。明確にした「何か」を想定する読者に対してわかりやすく表現しなければいけません。
例えばトレーナーがよく使う用語にBMIという単語があります。
『広辞苑 第七版』では、
(body mass index)体格を表す方法の一つ。体重(キログラム)を身長(メートル)の2乗で割った数値。
出典:: 『広辞苑 第七版』 岩波書店
となっております。このままだとちょっとわかりにくいですよね。
これを私は「身長に対して体重が重いか軽いかの指標」と言い換えることにしました。そうしたら、多くの方にとって直感的にわかりやすい表現になったように感じます。
このようなことを繰り返し、パーソナルトレーナーのクライアントに対してもわかりやすい説明ができるようになったと感じます。また、文章としてわかりやすい表現に直す作業をすることで、実際にパーソナルトレーニングの指導中にお客様に対してよりわかりやすく伝える技術も上がりました。
このようにパーソナルトレーナーとしてとても大きなプラスがありました。
長文が書けるようになることで仕事の幅が広がる
長文を書けるようになることで仕事の幅が広がりました。
Webライティング案件を探すことはもちろん、知り合いの新聞記者に「ストレッチのコラムの連載はできないですかね?」と相談して、実際にコラムの連載につながったこともありました。フィットネスゲームのエクササイズの監修と解説文章の執筆の仕事にもつながったことがあります。
パーソナルトレーナーはお客様をコーチングすることでしか収入を得られないことが多いのです。しかし、ライティングの能力があると仕事の幅が広がり、他で収入を得られるのは大きなメリットだなと感じました。
私はコロナ禍での最初の緊急事態宣言の時に収入が1/3に激減したことがありました。こういった不測の事態に備えられるという意味でもライターとして収入の柱を一本持っておくことはとても安心感が高いと感じてます。
参入障壁が高いからこそ挑戦して欲しい
パーソナルトレーナーで継続的に記事コンテンツを作り続けている人は少ない印象です。知っている限り継続的にライティングの仕事をしているパーソナルトレーナーは数えるほどしかいません。
この原因は長文を書くことへの抵抗であると感じています。この間、友人のトレーナーと会ったときに、私がライティングの仕事をしているんだと話したら「4,000文字で8,000円とかの仕事ですよね?割に合います?」って聞かれました。
それに私が「4,000文字だったら書く内容さえ決まっちゃえば2〜3時間で執筆終わるよ」と答えたら驚いてました。冷静に考えると4,000文字は原稿用紙まるまる10枚分。一般的に見たらとんでもない量の様に感じますよね。
でも、文章を書く技術を上手に運用することで誰でも速く執筆することができるようになると思います。
SNSでコンテンツを投稿し続けるトレーナーは無数にいますが、長文を書き続けるトレーナーはほんのわずか。「長文を書くことは難しいし大変」という思い込みが参入障壁となって逆に希少性を持たせると思います。
一方で、健康・ダイエット・体型改善の需要は常にあり、Google検索はほとんどの年代において最も使われる検索エンジンです。コンテンツを文字で読みたい人は消えません。つまり、長文コンテンツのニーズも消えるわけがありません。
ですから、トレーナーなどの専門性を持っている人は怖がらず長文の記事コンテンツを書く訓練をしてみて欲しいなと思います。
一歩踏み出すとニーズの高いニッチだった

ライターとしての初仕事は、まったくライターとして活動するつもりはありませんでしたが、それを請けてから今にいたるまでライターを楽しんで続けられています。
自分自身の専門性を書くことでトレーナーとしての思考が深まり、表現が上手くなり、報酬をいただいて、事業の一つにできる。これは本当に最高の体験です。
これからも初仕事の時のように思考を深めて、表現を磨いてわかりやすい文章を執筆し続けたいと思います。
この記事を書いたライター

フィットネスライター藤本
現役のパーソナルトレーナーでライター。ダイエットや体型改善のコーチングを行いつつ、正しいフィットネス情報を広めて、少しでも多くの人を今よりも健康にするためにフィットネス専門ライターとして活動中。バスケットもプレイししており、審...