アタシはすごい?!妄想からのスタート

アタシはすごい?!妄想からのスタート

私がライター活動を始めたのは、2022年の秋です。

最初にいただいたお仕事には、修正依頼がまったくありませんでした。いま振り返ると、決して記事の内容が良かったわけではなく、単にライターの原稿をそのまま掲載するメディアだったんです。

しかし、物事を自分に都合良くしか考えない当時の私は、見事にこう信じていました。

「アタシすごくない?100%修正なしで通ってるんだもん!」

穴がなくても掘って入りたくなるような世間知らずっぷりですが、当時の私は副業ライターを始めたばかりの、ドがつく駆け出しライター。

月が綺麗なことも、虹が7色なことも、すべては自分のためなんだ~!と感じていました(笑)。

妄想もここまでくると、我ながら本当に恐ろしい…。

修正はダメ出しという思いこみ

修正はダメ出しという思いこみ

当然ながら、そんな妄想が続くほど、ライターの世界は甘くはありません。ご縁に恵まれ、少しずつ新しいお仕事が増えていくにつれて、修正依頼がくるようになりました。

修正依頼がくる度に慌てふためく私は、駆け出しならではの勘違いに陥ります。真っ赤になって戻ってきた原稿を見て「ダメ出しをされた」と受け取ってしまったんです

「ああああ、こんなにたくさん修正が入るなんて…もうアタシにお仕事は来ないのね」

あの頃の自分を振り返ると、なんて短絡的で一方的だったのだろうと、これまた穴がなくても掘って入りたくなります。しかし当時の私は、まだ相談できるライター仲間がいなかった井の中の蛙。

「これが最後になったとしても、せめて迷惑だけは最小限にとどめよう」と、必死に修正作業をしました。修正依頼にきちんと向き合い、クライアントの要望に答えたかったのです。

……そして。

こんな私でも、クライアントは継続してお仕事を依頼してくださいました。「修正が来たらもうダメ」とは、私の勝手な思いこみでした。

当時の私はきっと、自分がライターとしてやっていけるのか、不安で不安でたまらなかったんだと思います。そして、そんな状態でもお仕事をいただけたことで自信につながりました。今となっては、クライアントに感謝しかありません。

修正の経験は大きな糧

修正の経験は大きな糧

初心者ライターと呼ばれる時期を抜ける頃、私はふと悟りました。気をつけるべきポイントは「クライアントやペルソナ、テーマによって違うんだ」と。

たとえば「これからライターを目指す方」向けの記事に、こんな文章を書いたとします。

どこまで解説するかは、その記事が企業を対象としているか、一般ユーザーを対象としているかで変わります。

でも、ペルソナが「経験を積み重ねたライター」だったなら、こちらのほうがわかりやすいはずです。

どこまで解説するかは、toBかtoCかで変わります。

また体言止めの使用可否、見出し文の言い回しなど、クライアントごとに異なるルールもあります。私は修正依頼を受けるたびに、その内容をメモしておくようになりました。

それでも「一度フィードバックを受けたことは二度やらない」と決めているにも拘わらず、うっかり同じ間違いを繰り返したときもあり…。

そんな私でも工夫を重ねるうちに、全部書き直したり、原稿が真っ赤になったりという大修正はかなり少なくなりました。いまではライティング中に、気をつけるべきポイントが見える場合もあります。

単純に数をこなしてきたということもあると思いますが、記事の修正をする過程から学ばせていただいたこともたくさんあります。このことは、私がライターとして仕事をするうえで、とても大きな糧になりました。

記事作成で心がけていること

記事作成で心がけていること

私が右も左も、東も西もわからないまま、手探りでライター活動を始めてから、いつの間にか2年の月日が経っていました。

記事を作成するうえで修正がないに越したことはありません。少しでも修正を減らすために、私なりに心がけていることをまとめてみます。

ポイント

  • クライアントに確認する
  • 精一杯対応する
  • 意図を伝える

クライアントに確認する

現在はというと、記事作成中に疑問や迷いがあれば、その時点でクライアントに相談や確認をするようにし、できる限り直しが出ないように記事を書いています

たとえばペルソナや構成案の方向性が合っているか、図形や画像を使うべきなのか、事例をどこから持ってくればいいのか。疑問を自分で勝手に判断したり、書き上げてから確認したりすると、大きな修正の原因になりかねません。

精一杯対応する

それでも修正依頼がきてしまったら、大急ぎで対応するようにしています。記事はライターが納品したのち、校閲や画像作成、装飾などさまざまな工程を経て公開されるもの。だからこそ、私が修正に時間を取っている時点で、すでに迷惑をかけているんです。

できるだけ早く、そして一度の修正で終わるよう、精一杯対応するのは当然です。どうしてもすぐに取りかかれないときは、その理由をきちんと伝えつつ「○日でも大丈夫ですか」と必ず確認しています。

意図を伝える

もうひとつ心がけているのが、自分が意図を持って作成した箇所を修正する場合、その意図を伝えることです。たとえば「AとBを逆に」と指示が来たら、修正案に「○○の意図でA→Bの順にしました」とコメントを添えています。

まとめ

ライターとして活動し始めた頃は、小さな出来事に戸惑ったり、いろんな不安を感じてしまうこともあります。また仕事のために覚えること、学ぶことは山のようです。なかなか仕事が決まらなかったり、応募しても返事をもらえなかったりして、落ち込んでしまう日もあるでしょう。

それでもがんばってライター活動を続けていると、やがてたくさんの「素敵」に出会えます。

信頼できるクライアント、仕事の話や相談ができるライター仲間、やりがいのある案件。ライターを続けていると、独りぼっちでやるものだと思い込んでいたライティングの仕事が、決してそうではないと気づく瞬間が来るはずです。

今回の記事では、私が駆け出しだった頃の修正依頼に関する思い出を振り返り、いま心がけていることを書きました。私の経験にもとづく個人的な考え方ではありますが「こんな人もいるんだな」と笑っていただけたら幸いです。

この記事を書いたライター

執筆者

さわきゆり

人見知りをまったくしないフリーライター。誰かの「必要」に応える記事を紡ぎます。読みやすいけれど印象に残る、芯の通った記事作りをモットーに活動中です。好きなものはバイクとサッカー観戦、嫌いなものは庭の雑草とオバケ(ただし霊感はま...

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