「文字単価1.0円……これってずっと続くの?」と悩んだ日々

「文字単価1.0円……これってずっと続くの?」と悩んだ日々

私はクラウドソーシングをはじめとした仲介媒体は使わず、企業に直接アプローチして案件を獲得してきました。受けた初案件は文字単価1.0円。

インターネットで調べてみると、初案件の単価の相場は0.5円が多いようだったので、「2倍の単価が取れた!」と喜んだのを覚えています。

最初は記事が書けるだけで嬉しくて、報酬のことはあまり気にしていませんでした。でも、書いても書いても収入は雀の涙…。

「駆け出しの頃はこういうものなのかな」「とにかく経験を積まなきゃ」と思いながら、1記事5,000円にも満たない原稿を必死で書き続ける日々でした。

しかしふとした時、「私って、安い仕事しか受けられないライターなのかな?」と、自分の価値を疑い始めていたのです。

そんな私が、今では文字単価3.0円以上の案件も受けられるようになり、固定の依頼も増えて、収入は安定しました。何より、自分の書く文章に自信が持てるようになりました。

ここからは、単価の安い仕事が集まってしまう理由と低単価を脱出するための方法を、私の実体験を交えて紹介します。

安い仕事が集まる理由とは?

安い仕事が集まる理由とは?

まず、なぜ「安い仕事」ばかりが集まってしまうのか?を考えてみましょう。

理由は至ってシンプルです。

  • 自分の強みを発信していない
  • 安くても案件を受けるスタンスを崩さない
  • クライアントに“安く使える人”として認識されている


この3つが、「安い案件のループ」に陥る大きな原因だと私は考えています。

自分の執筆がビジネスのように、取引先も発注はビジネスです。安く執筆依頼ができるなら、それに越したことはないでしょう。

そのため、安い報酬でも「はい、やります!」と受けてしまう方は「この人は低単価で働いてくれる」と判断される可能性があります。一度低単価で記事を受けたことから、次も安い仕事の依頼が来やすくなるループに陥ってしまいます。

自分では「とりあえず経験を積むために安い単価でも受ける」と思っていても、クライアントから見れば「安く働いてくれる便利な人」に見えているかもしれません。

私はこの視点に気づくまで、少し時間がかかりました。

安い仕事を脱出するために実践した3つのこと

安い仕事を脱出するために実践した3つのこと

ここからは、単価アップを実現するために実際に取り組んだ3つのことをご紹介します。

① 単価を上げるために“得意ジャンル”を明確にした

最初の一歩は、「何でも書けます!」を辞めることでした。

実際、駆け出しの頃はどんなテーマでも全力で書いていました。しかし、それが逆効果だったんです。

クライアントが本当に求めているのは、

  • 特定のジャンルに詳しい人
  • ユーザー目線を持って書ける人


だと気づいたのです。

そのため、私は思い切って「自分の体験談」が書ける、「美容」と「金融」という2つのジャンルに絞りました。

その結果、プロフィールや提案文でも「私は〇〇ジャンルが得意です」と言えるようになり、専門性を評価してもらえるようになりました。

実際に依頼をしてもらう時にも、「〇〇の経験があるみんこさんに執筆してもらいたい」と、私に依頼した理由を添えてもらえることが増えました。

② 提案文を見直して「自分を売り込む」工夫をした

得意ジャンルを明確にした後は、プロフィールや提案文の見直しにも力を入れました。

以前は「よろしくお願いします!がんばります!」といった、熱意だけの文章ばかりを書いていました。今振り返ると、それでは他のライターと差別化できていなかったと思います。

そこで意識したのは、クライアントが得られる“成果”を中心に伝えることです。

「読者に反応してもらえる記事が書ける」「自分の体験や実績に基づいた執筆ができる」「納品までのやりとりがスムーズで安心して任せられる」などを明確に伝えることで、提案が通る確率はグンと上がりました。

実績が少ない時期でも、見せ方を工夫することで信頼につなげられるとわかりました。「提案文って、それだけ大きな影響力があるんだ」と実感しました。

③ 「安くても経験になる」はやめて、“案件を選ぶ目”を持った

以前は、「報酬は低いけど、練習になるから……」と、自分を納得させて安い案件も受けていました。 でも、それが“安い案件ばかりに囲まれる”原因だったことに気づいたんです。

収入を確保するためには数をこなさないといけないため、どんどん自分の時間が奪われていき、何のために独立したのかがわからなくなる状態になりました。

そこで、「単価が低すぎる案件は受けない」とルールを決めました。 正直、「仕事が来なくなるんじゃないか」と最初は怖かったです。

でも不思議なことに、「本気でやりたい案件」に集中するようになると、それを評価してくれるクライアントと出会うようになりました。

「案件を選ぶ=自分の価値を信じること」。そう思えるようになったのは、この決断をしてからです。

報酬・仕事・メンタル面の変化

報酬・仕事・メンタル面の変化

この3つのステップを踏んだ結果、平均取得単価は約3〜4倍にアップしました。 1本の記事にかける時間は減っていないのに、収入は倍以上になりました。

さらに、クライアントとの関係も変わりました。 対等に話せるようになり、無理なスケジュールや内容の変更にも自分の意見が言えるようになりました。 原稿を「書かされる」から、「一緒に作る」へと仕事のスタンスが変わった感覚です。

何より大きいのは、ライターとしての自信を取り戻せたことです。 自分の言葉に価値があると思えるようになって、書くことがまた楽しくなりました。

まとめ|「選ばれる」ライターになるために必要なのは、覚悟と工夫

安い仕事から抜け出すために、特別なスキルは必要ありません。

必要なのは、たった2つです。

  • 得意分野を明確にし、自分を信じて動くこと
  • 伝え方を工夫すること


得意ジャンルを打ち出し、自分の言葉でアピールし、価値ある仕事を選ぶ積み重ねが、「選ばれるライター」になるための一歩だと思います。

低単価の案件から脱出したいと思っているライターさんがいれば、まずは自分の価値を信じて、一歩踏み出してみてください。

この記事を書いたライター

執筆者

みんこ

10代から美容系インフルエンサーとして活動。高専卒業後、看護師として救急病棟と総合健診センターに勤務。看護師の傍ら美容ライターを開始し、現在はフリーライターとして活動中。執筆ジャンルは美容を中心に、医療・SNS・金融など幅広いです。...

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