他人に惑わされず自分に合った体内時計で生きるべし
「夜型は体に悪い」「朝活で人生変わる」「早寝早起きが一番」
...もう聞き飽きましたよね?
世間では朝型礼讃の嵐が吹き荒れていますが、ちょっと考えてみましょう。
あなたが午前10時にフラフラしている時、朝型人間はバリバリとメール対応をしています。一方、あなたが深夜2時に黙々と執筆作業を行っている時、朝型人間は夢の中でよだれを垂らしています。
どちらが優秀でしょうか?答えは「どちらでもない」です。
人間には「クロノタイプ」という生体リズムがあり、これは遺伝的に決まっているそうです。つまり、朝型か夜型かは生まれ持った才能であり、「個性」なのです。
無理に朝型に矯正しようとするのは、左利きの人に右手で字を書かせるようなもの。できないことはありませんが、本来の力は発揮しにくくなるでしょう。
大切なのは、他人の価値観に振り回されることなく、自分に合った生活スタイルを見つけて最大限に活用することです。朝型人間がニワトリの鳴き声と共に仕事をテキパキとこなすのが性に合っているように、夜型人間は深夜の静寂の中でこそ圧倒的な集中力を発揮します。
ここでは、完全夜型タイプの筆者が、自分の本来の力を存分に発揮するために行ってきた工夫をお伝えします。
もう「朝型になりたい」なんて思う必要はありません。あなたはあなたのままで、大丈夫です。
参考:あなたの体内時計は朝型?夜型?クロノタイプ診断(Seiko Time Design Action)
自分のピークタイムを見極めろ
「あなたが一番集中できる時間はいつですか?」この質問に即答できない夜型人間は意外と多いものです。
「自分は夜の方が調子がいい」となんとなく思っているけれど、具体的に何時から何時なのかは曖昧。
しかも、世間的には朝の方がパフォーマンスが高まると言われているので、「夜によく動けているというのはもしかしたら勘違いなのではないか」と悩んでいる人もいるかもしれませんね。
まずは1週間、自分の集中力と体調を時間ごとに10点満点で記録してみましょう。例えば、超夜型筆者の場合、大体毎日こんな感じです。
私のピークタイムは夕方6時から深夜2時頃。太陽が沈んでから数時間が私にとっての「黄金時間」です。
朝昼に仕事をすることもありますが、ひっきりなしに仕事のチャットが動くので、なかなか自分の作業には集中しづらい。一方で、集中力は夜の方が高まるものの、体の元気さでいえばお昼の方がある気がしています。
このように、自分の心や体のリズムを把握して、そこに合わせて仕事をマネジメントしましょう。
例えば、朝にあまり集中力が発揮できないのであれば、書類作業などの細かい仕事はせずに、人と話すことで眠気を吹き飛ばせるミーティングを中心に組む。
朝昼は、周りの人が仕事をしている時間なので、自分の元でボールを止めてはいけない仕事に集中する。一方、自分だけで黙々と進めるべき仕事は夜に回す。
マネジメントというとちょっと堅苦しく聞こえるかもしれませんが、1日の仕事のスケジュールを自分なりに「デザイン」するイメージです。自分のエネルギーの波に合わせて一日の「設計図」を描く。そうやって自分のパフォーマンスを最大化できる時間割を組んでみましょう。
生活スタイルの違いは単なる「個性」
「夜型って体に悪いんじゃない?」「もっと早く寝た方が健康的だよ」「朝活した方が絶対いいって!」
もううんざりするほど聞いた言葉ではないでしょうか。でも安心してください。これらの朝型人間からの「ありがたいアドバイス」は全て無視で構いません。
先に少し触れましたが、人間のクロノタイプ(生体リズム)は遺伝的に決まっており、約20%の人が夜型だと言われているそうです。5人に1人は、あなたと同じ夜型人間とも言えます。つまり、夜型であることは病気でも欠陥でもなく、単なる「個性」です。
朝型の人が「朝がイチバン!」と言うのは、彼らにとってそれが最適だから。同じように、夜型の人が「夜がイチバン!」と言うのも、間違っていません。
世の中には左利きの人もいれば右利きの人もいます。インドアな人もいれば、アウトドアな人もいるでしょう。夜型と朝型の違いも、それと全く同じこと。無理に矯正する必要なんてありません。
周りの生活リズムに無理に合わせるのではなく、社会人として果たすべき役目は果たしつつ、自分のパフォーマンスを最大化することを意識していきましょう。
眠さに耐えられない時はお昼寝しちゃえ!
お昼ご飯の後の作業中にまぶたが重くなってくる。午後2時頃の「魔の時間帯」に、意識が朦朧としてくる。夜型人間なら誰しも経験がある現象でしょう。
そんな時は無理をしないで、素直にお昼寝しちゃいましょう。「昼寝なんて子どもじゃあるまいし」なんて思わないでください。昼寝は夜型人間にとって必須のライフハックです。
理想的な昼寝は15〜20分程度。これより長いと深い眠りに入ってしまい、起きた後にかえって眠くなってしまいます。逆に短すぎると効果がありません。タイマーをセットして、きっちり20分で起きるのがコツです。
…というのができたら苦労しませんよね。もちろんできるに越したことはありませんが、あくまでこれは理想論。
もし許される状況であれば、いっそがっつり寝ちゃうのも手です。1時間、2時間、場合によっては夕方まで。体が「寝たい」と言っているのなら、それに従うのが一番です。
ちなみに今日の私は、前日にお酒を飲んだことも影響してか、朝10時からのミーティングが終わった後眠気がピークに。14時からの別のミーティングに集中するために、一旦2時間ほど仮眠を取りました。
昼寝をする際に大事なのは、「昼寝をした自分に罪悪感を覚えないこと」。「こんな時間に寝るなんて」「やるべき仕事があるのにたくさん寝ちゃった」といった自己嫌悪は百害あって一利なしです。あなたは怠けているのではありません。夜のパフォーマンス向上のために、戦略的に休息を取っているのです。
昼寝した分、夜に作業時間を増やせばOK。むしろ、昼寝でしっかり体力を回復させた夜の自分は、眠い目を擦りながら午後に作業していた時の何倍も効率的に働けます。結果的に、総作業時間は短くなり、成果は向上するという好循環が生まれます。
集中力が続かない中、無理に作業を続ける方がよっぽど問題です。ぼーっとした頭でダラダラと3時間かけた仕事が、昼寝後の冴えた頭なら30分で片付くなんてことはザラにあります。
眠気と戦うのではなく、眠気に抗わない。これが夜型人間の賢い生き方です。
夜更かし上等!でも体は大事にしたい人のための健康管理術
世間一般では「夜型は不健康」というイメージがありますが、健康の基本は「規則正しい生活」であって「朝型の生活」ではありません。
夜型人間には夜型人間なりの健康管理術があります。重要なのは、世間一般の「健康常識」に無理に合わせることではなく、自分の体内リズムを尊重しながら、睡眠・食事・運動の質を保つこと。
ここでは、私なりの「夜型人間に合わせた健康管理術」についてお伝えします。
ただし、これはあくまでも私なりの健康管理術なので、体の不調を感じた時には早めに病院を受診してくださいね。そして自分の心と体を大切に、絶対に無理をしないように。
睡眠時間はしっかり確保する
夜型人間が最も気をつけなくてはならないこと、それは「睡眠不足」です。「夜型=寝なくてもやっていける人間」ではありません。
夜型人間だって、しっかりと睡眠時間を確保する必要があります。
一般的に成人に必要な睡眠時間は7〜8時間。これは夜型人間でも変わりません。深夜2時に寝るなら朝10時に起きる、深夜3時に寝るなら朝11時に起きる。活動時間は自分に合わせて柔軟に組みつつも、睡眠時間はちゃんと確保しましょう。
その時、「こんな時間に起きるなんて」と起床時間に罪悪感を抱く必要はありません。しっかり寝ていればOKと考えましょう。
食事・運動に気をつける
夜型生活で気をつけたいのが食事のタイミング。深夜にラーメンをすすりたい気持ちはよくわかりますが、重い食事は消化に悪く、睡眠の質も下がってしまいます。
おすすめは「夕食早め、夜食軽め」戦略。18時頃にしっかりした夕食を摂り、深夜作業中にお腹が空いたら軽いスナックやスープなどの温かいものを摂りましょう。どうしてもお腹が空いた時は、バナナやヨーグルトなど消化の良いものを選ぶのがおすすめです。
ただ、ストレスを溜めるくらいなら、たまには深夜2時にカップラーメンを食べちゃっても良いでしょう。自分に厳しくしすぎないことも大切。深夜に食べるラーメン、なぜか昼に食べるよりも美味しいですからね。
また、夜型人間は運動不足になりがちですが、運動の時間は大切にしましょう。朝からジョギングなんて意識の高いことはしなくて良いので(というかできないので)、これも自分に合った時間に行えばOK。家で軽くストレッチをしたり、近くにジムがあるのであれば、夜に筋トレをしても良いでしょう。
私は自宅の近くにジムがあるので、0時から1時に筋トレをして、その後家に戻ってから仕事をすることもあります。深夜のジムは、人が少なくてゆっくり運動ができるので結構おすすめです。
ただし、就寝前に激しい運動をすると、体温が上がりすぎて眠りにつきにくくなってしまうので、目標就寝時間から逆算して運動しましょう。
「夜型だから運動できない」は言い訳。自分のリズムに合わせて体を動かして、健康的な夜型ライフを送りましょう。
できるだけ生活時間を変えない
最後に、夜型生活でもう一つ大切にしたいのが、「一貫性」です。平日は深夜3時就寝なのに、土曜日は朝まで遊んで、日曜日は昼まで寝る...これでは体内時計が完全に狂ってしまいます。
「明日は日曜だし、朝活なんてしてみちゃおうかな〜」なんて、突然意識の高いことを思わないでください。夜のリズムが崩れてしまいます。大人しく夜の世界で規則正しく生活しましょう。
どんな生活リズムでも良いので、基本的には大きくリズムを変えないように心がけることが大切。
どうしても朝の予定が避けられない時は、前日に少し早めに寝るのではなく、いつも通りの時間に寝て睡眠時間を少し削る方がおすすめです。体内時計を維持しつつ、一時的に調整するのがコツです。
まとめ|夜型という個性を活かす
夜型人間のタイムマネジメントで最も重要なのは、社会のスタンダードに無理に合わせるのではなく、自分の特性を活かしながら社会人としての責任をしっかりと果たすことです。
貴重な能力が最大限に発揮できる時間を有効活用し、無理のない持続可能な働き方を構築していきましょう。
夜型であることを恥じる必要は一切ありません。狼男が満月の夜に真の姿を現すように、夜型人間は夜にこそ本領を発揮する生き物。それは欠陥ではなく、れっきとした才能であり個性です。
朝型人間が「早起きは三文の徳」と言うなら、我々は「夜更かしは三文の得」と胸を張って答えましょう。大切なのは、いつ働くかではなく、どれだけ質の高い成果を出せるかですから。
今夜も、あなただけの「ゴールデンタイム」が実り多きものになりますように。
では、おやすみなさい...と言いたいところですが、我々の一日は今から始まりますね。
この記事を書いたライター
Haruka Matsunaga
おしゃべりが止まらない5か国語話者ライター。二次元にも三次元にも推しがとにかく多すぎるオタク。素敵なものや自分の好きなものをとにかくたくさんの人に広めたいという気持ちが執筆のモチベーションです。ペンは剣より強し、言葉の力を信じて...

