会社員のまま副業を始めるべき理由…筆者の独立失敗談と教訓

筆者は過去に、会社員のまま副業を始める選択をせず、いきなり独立して失敗しました。その経験から、会社員として安定した収入を得ながら副業を始めるほうが安全であると実感したのです。会社員のまま副業を始めれば、失敗しても痛手は少ないでしょう。
いきなり独立して失敗…筆者のリアルな体験談
20数年前、筆者は当時勤めていた百貨店を退職し「仏壇のクリーニング・リフォーム」のフランチャイズに加盟して独立しました。しかし、需要の見込みが甘く、営業もヘタで思うように売り上げが伸びません。
百貨店の退職金を開業資金や生活費に充てましたが2年で底をつき、会社員に戻りました。この経験から学んだのは「勢いだけで独立するのは非常に危険」だということです。
安定した収入源がなくなり、生活費や税金の支払いにも苦しみました。社会保険料の負担も重くのしかかり、会社員時代にどれほど守られていたかを痛感しました。
もし、会社員のまま別の副業を始めていたら、事業の成功率を見極めながらリスクを抑えられたでしょう。独立を考えている人には「まず副業から始める」ことを強くおすすめします。
もしも「タイムマシン」があるのなら、過去に戻ってあの頃の自分に「勢いで独立するのはやめとけ!」と言いたいです。
【独立するときのチェック項目】
- 独立を考えている事業は需要があるか?
- 20年後、30年後も継続できるか?
- 独立するための費用総額は?
- 独立するときの費用を将来回収できるか?
- 月々の生活費総額はいくらか?
- 税金や健康保険、年金の支払いを把握しているか?
- 売上から経費を差し引いた利益で生活できるか?
- 将来のライフイベント(結婚や子どもの進学など)を予定に入れているか?
- 売り上げが全くない状態が続いても半年以上、生活できる資金(預金)があるか?
上記の「チェック項目」について、当時の筆者はほとんどクリアできていませんでした。失敗して当然です。
フリーランスとしての独立は厳しい…会社員との違い
会社員には毎月決まった給料が支給され、社会保険や厚生年金などの福利厚生が充実しています。しかし、フリーランスは仕事を自分で探し、契約を取らなければ、収入が減少します。
「会社員時代は守られていたなぁ」ということに、独立して初めて気がつきました。フリーランスは、税金の計算や保険の手続きなども、すべて自分で管理しなくてはなりません。
会社が一定額を負担していた社会保障費も、独立後はすべて自己負担となるため、手元に残るお金が想像以上に少ないのです。
独立は「不安定な収入」との戦い
会社を辞めて独立することは、多くの人が憧れる選択肢かもしれません。しかし、実際には大きなリスクがあります。一番のリスクは「不安定な収入」です。フリーランスの収入は変動が激しく、安定しにくいのです。
20数年前に勢いで独立した筆者は、事業が不安定で、最終的には貯蓄を切り崩す生活になりました。
副業から始めれば安全
将来、独立を考えているなら、副業として始めてみるのが安全です。副業であれば、本業の安定収入を得ながら、新しい仕事の可能性を探り、スキルアップできるからです。
筆者はいきなり独立して失敗しましたが、もし副業として別の事業を始めていたら、事業の可能性をテストしながら準備できたでしょう。会社員であれば、毎月の給料が支給され、社会保険や厚生年金の恩恵を受け続けられます。副業で失敗しても、生活に大きな影響はありません。
また、副業で実績を積めば、クライアントとの信頼関係を築けます。十分な案件数が確保できるようになった時点で独立すれば、収入の安定化も図れるでしょう。
「いきなり会社をやめるより、副業からスタートする」のが、リスクを少なくする方法です。
副業を始めるなら「Webライター」がおすすめ

得意分野は記事にするのがラク…筆者の得意分野は「バイク」
副業を考えているなら、Webライターがおすすめです。初期投資がほとんど不要で、会社員のまま始められるからです。
筆者は、勢いで独立して失敗した経験があるため、安定した収入を得ながら副業をすることの重要性を痛感しています。
副業Webライターのメリット…低リスクで収入を増やせる
Webライターは、パソコンとインターネット環境さえあれば始められます。ほかの副業と比べてもリスクが低く、未経験からでも収入を得やすいのが大きな魅力です。
Webライターをおすすめするもう1つの理由は「失敗しても損失が少ない」からです。物販や投資の副業は、商品を仕入れたり、資金を投じたりする必要があります。しかし、Webライターは文章を書くスキルがあれば始められ、大きな資金を用意する必要がありません。
ライティングの仕事を通じて情報収集力や文章力も鍛えられます。情報収集力や文章力は本業にも活かせるスキルです。副業で執筆した記事が評価されれば単価が上がり、収入アップも期待できます。
少しずつ案件をこなし、実績を積んでいけば、将来的に独立する道も開けるでしょう。
【筆者の経験談】
副業でWebライター業を続けるうちに、結論を先に述べる「PREP法」が身につきました。PREP法とは、Point(結論)→Reason(理由)→ Example(具体例)→Point(結論の再確認)の順に書く構成方法で、簡潔に伝える効果があります。
そのため、本業で筆者が作成する書類は「わかりやすい」と好評です。また筆者は、会話でも「PREP法」を意識しています。職場の同僚から「説明がわかりやすい」と言われたことが何度もあります。
副業Webライターの始め方
副業Webライターを始めるには、自分の得意分野を見つけましょう。趣味や仕事で得た知識を活かせば、執筆しやすいジャンルが見つかります。
筆者も最初は得意分野のオートバイ案件を探して、少しずつ経験を積みました。仕事を獲得する方法として、クラウドソーシングサイトを活用する方法があります。しかし、筆者がおすすめするのは「直接営業(直営業)」です。
副業Webライターで気をつけるべきポイント
「副業Webライター」は始めやすい反面、注意すべきポイントがあります。単価の低い案件ばかり受けてしまうと、稼げません。
筆者の場合、初心者の頃は文字単価が1円未満の案件も受けていましたが、現在は受けないようにしています。効率が悪いからです。初心者向けの案件は単価が低いことが多く、ある程度経験を積んだら、単価アップの交渉をするか、より高単価の案件に挑戦しましょう。
また、仕事を受ける際には、クライアントとの契約内容をしっかり確認してください。「記事を書いたのに報酬が支払われない」いわゆる「未払いトラブル」の被害に遭ったライターの話を聞いたことがあります。契約前に報酬の支払い方法や納期の条件を確認し、信頼できるクライアントと取り引きするようにしましょう。
副業Webライターとして継続的に稼ぐためには、文章力の向上も不可欠です。誤字・脱字が多かったり、情報があいまいな記事を書いたりすると、クライアントからの評価が下がり、継続を切られます。勉強を続け、スキルを磨きましょう。
Webライターは購入物の経費計上が可能!

バイクグッズは商売道具…バイクグッズについて執筆する場合、経費に計上できる
副業Webライターは、仕事に関わる支出を確定申告の際、経費に計上できます。例えば、パソコンやキーボード、執筆のために購入した書籍などの代金は経費にできるのです。
実際に筆者も「オートバイ用ゴーグル」のレビュー記事を執筆する際、ゴーグルを購入し、取材費として経費計上しました。執筆に必要なものを経費として計上できるのは、嬉しいですね。
下記は、筆者が執筆した実際のレビュー記事です。
「【スワンズゴーグルバイク用】メガネ対応モデルで快適なライディングを実現」
Webライターの経費計上については、Mojiギルドの過去記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
「確定申告で失敗しない!Webライターが知っておくべき経費計上のポイント」
会社員が副業を成功させるコツ

誰もいない事務所でスキマ時間に執筆
副業は、会社のルールを確認し、適切に進めることが大切です。また、時間やスケジュール、自分自身の管理も重要です。
ここでは、副業を成功させるためのポイントを解説します。
会社の就業規則を確認して副業を始める
会社によっては副業を禁止している場合があるため、就業規則を確認しましょう。副業収入が増えると住民税が増え、それを会社が確認した際に副業を疑われます。
また、副業をする際は、確定申告や住民税の納付方法を事前に確認しておくことが大切です。筆者は、確定申告時に「住民税を自分で納付する(普通徴収)」を選択しました。「自分で納付」を選択すれば、副業による住民税の変動が会社の給与計算に影響しません。
たとえ副業OKの会社であっても、副業に関する発言やSNSの利用にも注意が必要です。副業の仕事内容を会社の同僚に話したり、SNSで発信したりして、副業していることを周囲に知られると、「本業をおろそかにして副業ばかりしている」など、嬉しくない噂が広がるかもしれません。
副業について話すことで、意図せず周囲に伝わる可能性があるため、副業の話は慎重に扱うことが望ましいです。
副業と本業の両立のコツ
副業を続けるためには、本業との両立が欠かせません。しかし、仕事が忙しいと「副業に時間を割けない」「疲れて継続できない」という場合もあります。そういったときは、時間管理を工夫しましょう。
筆者は副業の時間を決めています。朝型の筆者は、毎朝3〜4時に起床、出勤準備するまでの3〜4時間が執筆の時間です。帰宅後も2〜3時間以上、執筆します。
誰にも邪魔されないので、朝はイイですよ。昼休みや休憩時間は、主にリサーチをしています。スキマ時間の有効活用です。最初は無計画に副業をしていましたが、時間を決めることで無駄なく作業ができるようになりました。
副業を無理なく続けるためには、「本業に支障をきたさないこと」が大切です。無理なスケジュールを組まず、体調管理をしながら継続しましょう。
独立に向けた準備や副業の活かし方…失敗しないための準備
将来的にフリーランスとして独立を考えているなら、副業を「単なるお小遣い稼ぎ」ではなく、独立の準備として活用しましょう。筆者はいきなり独立して失敗した経験があるため、計画と準備の重要性を強く感じています。
独立を成功させるには「安定した収入源の確保」が欠かせません。副業での収入が本業の収入に近づくか、それ以上になった段階で、独立を検討しましょう。副業で得た収入を貯蓄し、半年〜1年分の生活費を蓄えておくと、万が一のときにも安心です。
スキルや実績を積むことも大切です。クライアントとの信頼関係を築き、安定した仕事を確保しましょう。副業の段階で長期的な取引先を作っておくと、独立後の収入が安定します。
税金や社会保険の仕組みも理解しておく必要があります。フリーランスになると、健康保険や年金の負担が大きいため、事前に計画しましょう。副業しながら確定申告や経費の計上方法を学んでおくと、独立後にスムーズに対応できます。
慎重に計画を立て、しっかり準備をしたうえで独立を検討しましょう。筆者のように、勢いで独立して失敗しないようにしてくださいね。
まとめ:会社員のまま副業をするのがおすすめ!
フリーランスとして独立を考えているなら、会社員のまま副業を始めるのが安全な方法です。かつて筆者は、勢いで会社をやめて独立した結果、不安定な収入や社会保障の負担に苦しみ、結果的に失敗しました。
失敗経験から学んだのは「会社をやめずに副業をするのが良い」ということです。会社員のまま副業を始めると、安定収入を維持しながら副業でさまざまなスキルを磨き、副収入を得られます。
特に、Webライターは副業におすすめです。Webライターは初期投資が少なく、失敗しても大きな損失が出ません。
「副業を始めたいけれど、何から手をつければいいのかわからない…」。そんな方は、小さな一歩から踏み出してみてください。クラウドソーシングサイトに登録したり、得意な分野で記事を書いたりすることからスタートしてみましょう。準備をしっかり整え、自分に合った副業や働き方を見つけるのが成功への第一歩です。
この記事が読者の皆さまのお役に立てば幸いです。読者の皆さまのライター活動を応援しています。
この記事を書いたライター

緒方智幸
モットーは「読者ファースト」。昭和40年(1965年)生まれ、孫がいるおじいちゃんライターです。趣味はオートバイ。1984年から乗ってます。最近のマイブームはバイクで行く神社巡りと御朱印集めです。Webライターデビューは、57歳のとき。「50代...