なぜ沖縄に?移住とフリーランスを決意した理由とは?

なぜ沖縄に?移住とフリーランスを決意した理由とは?

青森県出身のわたしと沖縄県出身の夫。東京での暮らしもそれなりに楽しんでいたものの、年齢を重ねるにつれ、人の多さや満員電車の混雑、常に時間に追われているような感覚にモヤモヤを感じることが増えていきました。

そんな中、コロナ禍による働き方の変化が沖縄移住を決意させました。

「ゆっくりと流れる時間」「きれいな海」「心地いい波と風の音」「年中あたたかく過ごしやすそう」という生活を求め、夫婦ともに沖縄へ。

同時に、それまで副業でやっていたWebライターの仕事を専業とし、フリーランスとして独立することを決めたのです。

沖縄へ移住するなら?準備・やることリスト

「移住したい」と思っても、実際に行動に移すとなると、やることは山積みでした。特に大変だったのが、引越しと車の準備です。

【沖縄移住前にやったこと】

  • 不動産サイトやSNSで物件をリサーチ
  • 引越し業者の相見積もり(沖縄までの輸送費はとても高額)
  • 荷物の断捨離(輸送コスト削減のため)
  • 家具・家電は現地調達か持ち込みかの検討
  • 車の手配(沖縄では車の購入またはレンタルが必須)


引っ越し費用を抑えるため、基本は現地調達を選び、手持ちの家具家電は買い取りもしくは粗大ごみに出しました。最低限の荷物にした結果、約20万円の引越し費用となりましたが、平均は30万円前後となるケースが多いようです。

しかし、家具・家電の再購入や賃貸の契約を含めると、さらに出費は増えます。また、沖縄ではどこに行くにも車が必要です。現地で車を購入しましたが、手元に来るまではレンタカーでの生活が余儀なくされ、想定外の出費が発生しました。

結果、東京から沖縄への引っ越し費用や、暮らしやすい自宅環境を確保するまでにかかったお金は200万円ほどだったかと思います。移住は「お金がかからない田舎暮らし」ではなく、実行するにはそれなりの準備資金が必要だと痛感しました。

沖縄生活のリアル|物価・家賃・生活コスト

沖縄生活のリアル|物価・家賃・生活コスト

沖縄は物価が安いと思われがちですが、実際に暮らしてみると東京とあまり変わらないと感じます。むしろ、日用品や生鮮食品の一部は、島外からの輸送がある分、高めの印象。

家賃は場所によっての差が大きいですが、アクセスや利便性の高い地域では、東京とさほど変わらない価格帯になることも。光熱費や通信費は全国平均と同程度ですが、湿気対策のためにエアコンや除湿器を使う頻度が高くなり、その分の電気代がかさむこともあります。

また、ガソリン代と車の維持費も、決して無視できない負担となります。毎日車移動が必要になるので、交通費の感覚も東京時代とは大きく変わりました。

沖縄暮らしのギャップ|思わぬ不便さに注意

沖縄生活で感じた、東京暮らしとのギャップはいくつかあります。特に感じたギャップは、欲しいものが「すぐに手に入らない」こと。

例えば、購入した翌日に到着することが多かったAmazon。沖縄では早くても3日ほどは時間が必要です。また本の発売日に店頭に並ぶことはなく(船で輸送されるため時間がかかるよう)、すぐに情報を得たいときに不便を感じます。

ほかにも、車社会 + 観光地ということもあり、主要な道路では渋滞が頻発。決まった時間に予定があっても時間を読みにくく、早めに行動をしなければいけないのもストレスに感じる場面があります。東京では定刻通りに来る電車での移動が主でしたし、駅チカである程度の買い物ができて便利でした。

おまけに、天気予報はほとんど当たりません。天気が悪かったり、急な天候の変化が激しいため、気圧の影響で頭痛やだるさを感じる日が東京より多く感じるときもあります。

そして、移住したては知り合いがゼロ。ひとりでも楽しく過ごせる人や、出かけられる人であればそこまで苦痛に感じないと思いますが、受け身では人間関係は築きにくいので、覚悟が必要になるかもしれません。

移住×フリーランスとして「生きていく力」が求められる

移住後にフリーランスへ転向した私にとって、「働き方の自由」は大きな魅力でした。が、同時に「すべてを自分で管理する大変さ」も身をもって実感しています。

まず重要なのが自己管理。納期を守るためのスケジュール調整、休みの確保、体調の維持。これまで会社が決めてくれていたルールやリズムがなくなったことで、自分に甘いと簡単に生活が乱れます。

そして、お金の管理もフリーランスには欠かせません。収入が安定しないなかで、家計をどうコントロールするか。税金や保険の手続きもすべて自分でやらなければならず、想像以上に勉強が必要です。

さらに、「今の仕事だけでは不安」と感じたときに、新しい案件にチャレンジしたり、インプットの時間を確保したりするのも自分次第。能動的に動ける人でないと、フリーランスは正直つらいと思います。

また、地方に移住して感じたのが、仕事仲間や同業者と気軽に交流できる場が東京に比べて圧倒的に少ないということ。ライター同士のイベントも頻繁にはなく、孤独を感じやすい環境です。

一人で仕事を進められる力はもちろん必要ですが、人と関わることで得られる刺激や学びも大切だと改めて感じています。地方にいると気軽に足を運べない分、意識的にオンラインでのつながりを持ったり、自らコミュニティに参加したりする姿勢が重要になります。

それでも沖縄に来てよかったと思える理由

それでも沖縄に来てよかったと思える理由

ギャップや不便さ、苦労を感じることはありましたが、「沖縄に来てよかった」「フリーランスになってよかった」と心から思える瞬間もたくさんあります。

海が近くにある沖縄の生活の心地よさ。お気に入りは南城市にある「新原(みーばる)ビーチ」。波と風の音しか聞こえないその場所で深呼吸すると、自然と肩の力が抜けていきます。

また、東京や地元の青森と比べて、沖縄は年間を通してあたたかく、晴れた日には本当に気持ち良く過ごせるのも魅力の1つ。天気がいい日の空と海の色を見るだけで、自然と前向きな気持ちになれることも。メンタル面にも良い影響があると感じています。

日常生活でも、人混みのなかを慌ただしく移動する必要がなく、静かな環境で自分のペースを保てることも大きなメリットです。フリーランスとして働いている今、通勤時間や人の目を気にせず、自分のリズムで仕事ができる日々にとても満足しています。

さらに、大きな変化だったのが、「休みが終わるときの憂うつ感」がなくなったこと。会社員時代は日曜日の夜になるとどこか気が重くなっていましたが、フリーランスになってから、そんな感覚はほとんどありません。自分で仕事を選び、時間を使い、働き方をコントロールできるようになったことで、気持ちにも余裕が生まれました。

これから移住×フリーランスを考える人に伝えたいこと

これから移住×フリーランスを考える人に伝えたいこと

沖縄への移住とフリーランスとしての独立。この2つを同時に実行したことで、私の暮らしは大きく変わりました。簡単なことばかりではありませんでしたが、それでも今の暮らしには確かな“心地よさ”があります。

移住もフリーランスも、どちらも「自由で憧れる」と言われることが多い選択肢ですが、その裏には現実的な課題もたくさんあります。特にフリーランスは、自分を律し、学び、行動し続けることが求められる働き方。移住後に後悔しないためにも、「自分は本当に一人でやっていけるか?」を一度じっくり考えてみてください。

また、移住に関しては、事前の情報収集と準備が未来の安心を作ってくれます。多くの時間とお金、手間がかかる大きなイベントなので、「勢い」だけでなく「計画性」を大切にしてほしいと思います。

自然の音に包まれて仕事をする時間、空と海に癒される休日。東京では味わえなかった感覚が、ここにはあります。

もし「移住したい」「フリーランスになりたい」と考えている方に、何か1つでも感じ取っていただけたら嬉しいです。そしていつか、どこかのビーチでお会いできたら最高ですね。

この記事を書いたライター

執筆者

もりなつ

青森出身・沖縄移住した副業ライター。保険業界での実務経験を活かし、金融ジャンルをメインに執筆しています。暮らし(料理や日用品など)の執筆経験もあり。「難しいこともわかりやすく」「シンプルに読みやすい記事」を目指し執筆しています...

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