プロフィールについて教えてください
はじめまして。専業ライターの本間ユミノです。1993年生まれ、新潟県出身です。
金融業界で6年ほど勤務したのち、第二子の妊娠を機に退職。現在は2人の子どもを育てながらライターの仕事をしています。
現在のライターとしての仕事内容や働き方を教えてください

現在は、大型犬、日本酒、業務自動化の3つのメディアをメインにSEO記事を執筆しています。
そのほかに、スポーツ誌に掲載する試合レポートや選手紹介記事の執筆に加え、先月末にはビジネス誌のオンライン版に約1万字のインタビュー記事が掲載されました。
基本的には、子どもたちが寝た後に執筆作業をしています。
ライターを目指したきっかけはなんですか?

幼い頃から文章を読むことや書くことが好きでした。漠然と「書くことを仕事にできたら」と思っていた時期もありました。
しかし、書く仕事は「才能のある人だけに許された仕事」という思い込みが邪魔をして、一歩踏み出せずにこの歳まで生きてきてしまって…。
ある日ふと「私の人生で今この瞬間が一番若いのだから、何を始めるにも遅くない!」と思い立ち、ライターを本気で目指し始めました。
それが、今からちょうど1年前のことです。
ライターになるために、まず始めたことは何ですか?

せっかくライターを目指すのであれば「書ければ満足」ではなくて「読まれて稼げて満足」なライターになろうと考えました。
そのために、書き方だけでなく企画や編集、取材のノウハウなどを学ぶことができる宣伝会議主催の「編集・ライター養成講座」(以下、ライター講座)を受講しました。
ライター講座では通常講義のほか、さまざまな課題が出されます。書籍や特集記事の企画を自分で考えて提出する課題もあれば、テーマを与えられて文章を書くという課題もありました。
大人になってから、時間を費やして課題に取り組み、プロの目線でフィードバックをもらえるという経験は、お金には変えられない価値があります。
また、他の受講生の、自分とは異なる文体で書かれた文章を読めること、そしてその文章がどのように添削されるのかを見るという経験も非常に勉強になりました。
さらに、受講して一番良かったと思うことは、同期との出会いです。
同じ夢を目指す人が100人弱、オフラインかオンラインかの違いはあれど、毎週同じ場所に集まる。年齢も性別も趣味も職業も嗜好も異なる人たちが、目指す方向が同じというだけでとても心強い存在になるのだと実感しました。
独学でライターを目指す選択肢もあると思います。とにかく経験を積もう!と、クラウドワークスなどで「未経験OK!」の案件をこなす選択肢もあると思います。
どの選択肢を選んでも間違いではないですし、人それぞれ合った方法がありますが、私はライター講座に通って本当に良かったと感じています。
ライターの初仕事は?
ライター講座で出会った、有名メディアの編集長が仕事を依頼してくれました。その方が運営する大型犬の飼い主向けの情報メディアでのSEO記事執筆が、私のライターとしての初仕事です。
ライターという仕事をしたこともなければ、SEO記事なんて書いたこともない。さらに私は、犬を飼ったこともなければ、犬の行動や習性も知らなかったのです。そのため、初仕事はとても難易度が高く、筆が全く進みませんでした。
それでも「知らない=知るチャンス」だと気持ちを切り替えて、「わからないことは調べる・聞く・アドバイスをもらう」の姿勢で臨み、なんとか納品。
書き上げた文字数は約3,700文字、報酬は2,500円でした。
たった2,500円でも「自分の書いた文章が誰かに届き、その文章で報酬をもらえた」という初めての経験は、今思い出しても胸が熱くなるほど生涯忘れられない経験です。
ありがたいことに、この案件は現在も継続してご依頼いただいています。
ライターの大変なところ、きついところは何ですか?

ポツンと孤独で、でもずっと考えている。ライターってピョンと飛び上がる前のカエルみたいだなと思います。
ライターに限らないかもしれませんが、私がこの仕事をするようになってから特に大変だと感じたのは「健康管理」「孤独感」「正解がないこと」の3点です。
健康管理
念願叶ってライターとして働き出した結果、「仕事として文章を書ける」という事実が嬉しく、時間を忘れて執筆作業をしてしまうことがありました。
特に最初の頃は、やる気満々でたくさんの仕事を受けてしまい、納期に追われて睡眠時間を削る生活を続けたことも…。
そんな状態では体調は優れず、思考も冴えず、仕事が捗りませんでした。
孤独感
一般的に「会社員」と言われる人たちとは働き方が異なるので、仕事をしているのかどうかわかってもらえないつらさがあります。
ライターは、文章を書けるツールさえあればどこでも作業できます。そのため、家事や育児の隙間時間にスマートフォンで作業をしていると、家族に「暇そう」だと思われたことも。
また、とにかく文章を書けばいい仕事だと誤解されやすく、「30分ぐらいあれば書き終わるよね?それでお金もらえるんだね」と、夫から言われたこともありました(30分で1記事書き終えた経験なんて、私にはありません!!!)。
正解がないこと
掲載するメディアによってレギュレーションが異なったり、文章の雰囲気が異なったりはしますが、文章自体に明確な正解はありません。
執筆中は常に、「この文章で本当に大丈夫だろうか」という不安と共に過ごしています。
きつい時はどんなふうに乗り越えましたか?
執筆にまつわる悩みや喜びは、やはり同じ仕事をしている人たちのほうが理解しやすいため、ライター講座の同期と定期的に連絡を取り合い、支え合いながら乗り越えています。
的確なアドバイスをくれたり、嬉しい言葉をかけてくれたりする大切な仲間です。
それから、執筆中に少しでもどよっとした気持ちになった時には、スパッと書く手を止めて体も心も休めるようにしています。
好きなお菓子を食べる、お気に入りの音楽を聴く、昼寝をする…。
休み方は日によってさまざまですが、一度頭の中をリセットしてから再び文章に向き合うと、さっきまで思い浮かばなかった言葉や表現がわーっと頭の中を駆けめぐる気がするのです。
ライターをやっていて良かったことは何ですか?

届くか不安だった文章がちゃんと羽ばたいて、さまざまな人まで届くと、泣きそうになるほど嬉しいです。
私の書いた記事に、コメントで感想を書き込んでもらえたり、目にした知人から感想が送られてきたり。自分の書いた文章が多くの人に届いて、読んだ人に新たな気づきをもたらしたり、共感してもらえたりする瞬間はとても幸せです。
「文は人なり」という言葉があるように、文章を褒めてもらえると私自身を肯定されているような気持ちにもなります。
インタビュー記事を書いた際には、インタビュイーから「話した内容を世の中に伝わりやすく翻訳して発信してくれてありがとう」と感謝されたことも。
しかし、それよりももっと嬉しいと思える瞬間があることに気づきました。それは「取り上げた人(もの)の魅力が伝わり、その人(もの)が賞賛される」こと。
以前、取材相手の人生を記事にした際に、その方の思いや情熱が私の文章を通じて世の中に広がり、読者からその方へ対する賞賛の声が寄せられたことで、ライターとしての使命感と達成感を強く感じました。
今後の夢や目標は?

「ライターだと堂々と名乗れるようになる!」です。
まだまだ駆け出しで収入もお小遣い程度。実績も多くありません。
ですが、「書くことを仕事にしたい」という子どもの頃からの夢をせっかく叶えたのですから、胸を張って、自信を持って、「私はライターです」と言えるようになりたいです。
その一歩として、まずは形から。先日ついに名刺を作成しました。
肩書きはもちろん「ライター」。
これからはもっともっと実績を積んで、ためらうことなく「ライターです」と言えるようにがんばります。
これからライターを目指す人にアドバイスを

以前の私と同じく、「才能がないからライターにはなれない」と思っている人もいるかもしれません。
でも、特別な才能がなくてもライターになれます!
相手を思いやる気持ちや、文章で読んだ人の心を動かしたいという思いがあれば、あなたもきっとライターになれます。最初の一歩はとても怖いと思いますが、その一歩を踏み出さなければなにも始まりません。
講座に通う、毎日文章を書く、案件に応募してみる。どんな一歩でも自分で踏み出せたなら、きっとあなたのその勇気と行動力をサポートしてくれる仲間と出会えるはずです!
まだまだ新米の私も、勇気を出してこのMojiギルドライターに応募したおかげで、本記事を執筆しています。
これからライターを目指すみなさんも、ぜひ一緒に「書くこと」を仕事にしませんか?
この記事を書いたライター

本間ユミノ
新潟県出身。2児の母。食べることと寝ること、読書が好き。動かないことも動くことも好き。モットーは「夜を乗りこなす」。 誰も悲しくならない文章を書くことを心がけ、背景の異なるすべての人に寄り添えたらとの思いで日々執筆している。