プロフィールについて教えてください

大学卒業後、デザイン会社でコピーライターとして働いていました。某電気会社が販促物として配布していた月刊雑誌を担当しており、商品紹介文からインタビュー記事、体験取材記事などの経験ができました。
特に体験取材では、関西地区のカルチャーセンターを巡り、絵画・手芸・エアロビクス・フリークライミング・自転車のロードレースなど、幅広い体験に挑戦できたのが楽しかったです。
結婚を機に退職し、しばらくは執筆業から離れていましたが、子育てが終わったタイミングでライターとして就職。現在はフリーランスとなり、店舗紹介やBtoB案件などを中心に執筆活動をしています。
ライターの初仕事は?

フリーライターとしての初仕事は、商品紹介文の執筆でした。SNS経由で仕事を探し、初めて獲得した案件だったので、とても嬉しかったです。
まずは、提供された商品についてのPR文制作からスタートしました。社員時代に同様の仕事の経験がありましたが、子育ての間は執筆から離れていたため、最初はペースを掴むのが難しかったです。執筆ペースを上げることに終始すると文章の質が下がるため、他のライターの文章の言い回しを真似たり、言い換えの練習をしたりしていました。
当時はSEOやPREP法など、ライティングの手法は何もわからない状態だったので、出来栄えもひどいものだったと思います。
初仕事の感想
レギュレーション通りに文章を書くのがこれほど難しいとは思っておらず、驚きました。既存のサイトに入稿するので、文章のスタイルやトーンを乱さないように執筆したことを覚えています。
ライターとしての技術はまったくの時代遅れでしたが、取り柄があるとしたら「執筆」に抵抗がなかった点だけです。
さらに、この仕事にはビデオフィードバックもあり、非常に緊張感がありました。ビデオフィードバックとは、執筆した文章の訂正すべき部分に関して、オンライン通話で指導を受けることです。今思えばとても珍しいものだと思います。
合格点に達しているライターさんは免除になるのですが、恥ずかしいことに私は毎回ビデオフィードバックがありました。
画面の向こう側にいる担当者は私よりもはるかに若い方でしたが、指摘はまさに的確そのもの。パソコン周りには、付箋がどんどん増えていきました。
初仕事の評価は?
ライター歴が長かったので、自分ではしっかりと文章を書けているつもりでも、酷評を受けて落ち込みました。
商品比較文では、サイトの見方についてみっちり指導を受け、「この商品のアピールポイントはどこ?」「競合商品とはどこが違うの?」など、矢のように飛んでくる質問にしどろもどろ。こんなにもできないものかと打ち砕かれました。
しかし、今では良い経験だったと思っていますし、当時の担当者には感謝しています。
ライターの仕事を始めて大変だと思ったことは?

ライターの仕事において大変だと思うのは、案件獲得の難しさ、健康管理、孤立感との戦いです。それぞれについて説明します。
案件獲得の難しさ
初仕事を受けたクライアントは、案件がたくさんあるサイトを運営していたので、非常に順調なスタートが切れました。ところが、急にサイトが閉鎖になり、突然無職に。
フリーライターは常に案件獲得に動かねばならず、厳しい局面にいると思い知らされ、難しい仕事だと感じました。
健康管理
大きな案件の途中でコロナに感染し、担当者に締め切りを伸ばしてもらうよう連絡した経験があります。結局、当初指定されていた締め切りには間に合ったのですが、健康管理の大切さを痛感しました。
夜は12時を超えないように就寝し、朝は5時起きでストレッチ。時間を見つけては、ウォーキングをするように心がけています。また、私の場合は、朝の時間を仕事に充てた方が合っていると気づいたので、夜よりも朝に執筆するようにしています。
孤独感との戦い
1人での作業なので、とにかく孤独感との戦いがシビアです。不安な気持ちになったり、思考が煮詰まったりしても、吐き出すところがありません。
家族や友人に話をしてもあまり理解してもらえず、「自宅で仕事なんていいね〜」と言われるばかり。同業者とのつながりが必要だと痛感しています。
今後の目標は?

今まで通りコツコツと経験を積み重ね、安心して仕事を任せてもらえるライターになりたいです。読者が何を求めているのかを考え、ニーズが満たせるような文章制作を心がけたいと思います。
また、年齢にリミットを設けず、新たな分野の仕事にも挑戦したいと考えています。例えば、シナリオライターは挑戦したい仕事のひとつです。もともと観劇が趣味で、これまでに多くの舞台を観てきた経験を活かし、作品が作れたらと思います。
まとめ
私のライターとしてのターニングポイントは、間違いなくフリーライターになってから受け続けたビデオフィードバックです。とにかく厳しく、今でも当時の担当者のお顔は忘れられません。
しかし、ライターの仕事をしながら何度も「あの時教えてもらったことが役に立っている」と感じるケースが多いのも事実です。
ライターの仕事は、常にアップデートが求められ、大変だと感じている方も多いのではないでしょうか。子育て・介護が終わった年齢になるとなおさらです。でも、今後も自分のペースでアップデートし続け、求められるライターになれるようがんばろうと思っています。
この記事を書いたライター

ミーモロ
子育て&介護を終え、第2の人生をスタート。某電機メーカーのセールスライターを経験し、長いブランクを経てフリーライターに。趣味は、旅行・カフェ巡り・映画鑑賞と、あとは「清く、正しく、美しく」を掲げる劇団の観劇。パソコン片手にどこで...