スキルを広げる必要性を感じた

応募できる案件数が減ってきたと思い始めたのは、実際に仕事を探していた時です。 私のような中級・雑記ライターが応募できる「ほど良いレベル感」のSEO記事の募集が、数か月前より明らかに少なくなっていると感じました。
募集されているのは、低単価な初心者向けであったり、より高単価かつ経験や専門性が求められたりする案件ばかりです。リライトやディレクション経験が必要なものも多く「今の自分の経験では応募できない」という壁にぶち当たりました。
この背景には、AIライティングの進化や、それにともなうクライアントのニーズの変化があると感じています。
これからの時代、ライターとして生き残るには+αのスキルが必要。
「SEO記事が書けるだけ」では通用しない、できることを増やしていかなければならない、と強く感じるようになったのです。
SEOライティングで+αの業務に踏み出す

危機感を感じた私は、まず「SEOライティングの中でできることを増やす」点に挑戦しました。構成・執筆・入稿までは経験があったもののが、それ以上の業務、例えばキーワード選定やリライト・ディレクションなどの経験はなかったからです。
キーワード選定から担当する
最初に挑戦したのはキーワード選定です。キーワード選定から任せてもらえるチャンスがあったため、未経験でしたが「やれます」と思い切って手を挙げました。
進め方に迷いつつも、ライタースクールの講師に相談したり、本や信頼できるサイトを参考にしたりして、1つずつ学びながら行いました。
今でも実践を通じて鍛えられていると感じており「やりながら学ぶ」大切さを実感しています。
リライト・サブディレクションに挑戦する
同じ時期に別の案件で、既存記事のリライトやサブディレクションのお声かけをいただきます。私にできるのだろうかと不安はありつつも、チャンスを活かしたいと引き受けました。
現在、ディレクターのフィードバックを受けながら、徐々にスキルを磨いています。ディレクション業務を通じて、記事を俯瞰して見る視点が得られました。言語化力や思考力も養われ、SEOライターとしての成長につながっていると感じています。
SEO以外のスキルにも目を向ける

SEOライティングの幅を広げるだけでなく、別ジャンルのスキルも身につけておきたいと考えました。
SEO以外のジャンルを探して学ぶ
SEO記事以外のライティングもできるようになると、ライターとしての仕事の幅がもっと広がるはず…。そう思った私は、まずはどんなジャンルがあるのか、リサーチから始めました。
取材記事やインタビュー記事なども候補にありましたが、私が注目したのは「セールスライティング」と「YouTubeの台本作成」です。どちらも今後も需要がありそうなジャンルで、自分の興味とも重なりました。
本や動画などを活用しながら、まずは独学で少しずつ学びを深めています。
クラウドソーシングで実績を作る
学んだ知識を実践に落とし込むには「やってみる」しかありません。そこで私は、クラウドソーシングで未経験者OKの案件に積極的に応募し始めました。単価は気にせず、まずは実績づくりを優先します。
さらに、採用された案件では、クライアントに実績公開の相談も行いました。ポートフォリオとして活用できると、2件目以降の応募に通りやすくなるためです。
案件名や企業名を伏せるなどの条件つきで許可をいただけるケースも多いため、ダメもとでも相談をおすすめします。
工夫や意欲が評価されることもある

キーワード選定やリライト・メルマガライティング・SNS投稿作成・YouTube台本作成など、少しずつスキルを広めていたある日、どうしても受注したい案件に出会います。
そこで、これまでのように応募文だけで勝負するのではなく「私ならこう進めます」という構成案と、その作成意図を丁寧に添えて提案しました。その結果、採用に至り、現在は継続案件として関わらせていただいています。
経験が浅くても、工夫や意欲が評価されることがあると痛感しました。どんな時も挑戦の手を止めない姿勢が大切です。
ライティングの幅を広げた結果は

ここからは、スキルの幅を広げたからこそ得られた変化と、その一方で感じている葛藤についてお伝えします。
武器が増えて選択肢が広がった
取り組めるジャンルが増え、仕事の選択肢が大きく広がりました。特に、SEO以外のライティングにも対応できるようになったことで、自分の武器が1つずつ増えていく感覚があります。
また、新しいジャンルへの挑戦により、学びの楽しさや刺激も味わえています。「今後、仕事が減ってしまうかも…」という将来の不安も、少しずつ和らいできました。
広げすぎによる弊害も感じるように
経験を積み得るものが増えた一方で、見えてきた課題は「全部を追いかけるのは難しい」という現実です。あれもこれもと手を出していると、深めきれないジャンルが出てくるのは避けられません。
最近は、優先順位の整理が必要だと感じるようになりました。現在は、一度立ち止まって見直し、集中すべきジャンルを絞る作業を進めています。
スキルを広げ深めていくことが欠かせない
AIが急速に進化し、ライター業界の変化もこれまで以上に加速するでしょう。そんな時代を生き抜くためには、スキルを「広げる」と「深める」の両方のチャレンジが欠かせないと感じています。
私自身は、この半年ほど小さな挑戦を重ねて、少しずつ仕事の選択肢が増え、気持ちにも余裕が生まれてきました。安心できる状況や満足のいく結果はまだ十分に得られていませんが、自分なりの道を模索しながら前に進めている実感はあります。
私の体験が、同じように悩みこれからの働き方を模索しているライターの方にとって、何か1つでもヒントになれば幸いです。
この記事を書いたライター

あじ31
副業ライター。自営業でパン屋を営むかたわら、子どもの成長にともない生み出せた時間を使ってライティングを始めました。食べものや栄養、健康に関すること、キャリアや転職、不登校、SDGsなどが得意ジャンルです。好きなもの・ことは、紅茶、...